終電繰り上げ20日から JRと私鉄各社 最大30分程度繰り上げ 国・知事の要請受け
2021年1月13日 21時49分
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、緊急事態宣言が発令された東京都などの知事や国が鉄道各社に要請していた終電時刻繰り上げの前倒しについて、首都圏の鉄道各社は13日、終電付近の一部列車の運転を20日から取りやめるなどして、終電時刻を繰り上げると発表した。
JR東日本は山手線や東海道線など11路線で終電時刻を8~32分繰り上げる。西武鉄道は3路線で3~23分、東急電鉄は6路線で8~16分、京王電鉄は2路線で10~29分の繰り上げを実施。ほかの鉄道各社も、数分から30分程度の幅で終電を繰り上げる。
実施日は、利用客への周知を図るために20日とした。各社は、緊急事態宣言期間中は繰り上げを続ける方針で、宣言が延長された場合には繰り上げも延長される見通しだ。
終電時刻の繰り上げを巡っては、JR東をはじめ、鉄道各社が今春のダイヤ改正での実施を表明していた。だが知事らからの前倒し要請を受け、各社は対応を検討。「ダイヤ改正には(相互乗り入れをする)各社との調整や車両、乗務員の運用の変更など時間がかかり、速やかに対応できない」(JR東)などとして、ダイヤ改正の前倒しではなく、列車を運休、回送させることで対応した。
JR東は13日、新宿駅などに深夜の運行本数を減らすことを周知するポスターを掲示。対象路線の終電時刻は15日ごろに同社ホームページに掲載するという。同社の市川東太郎常務執行役員は「人の流れを抑制するために終電を繰り上げるよう要請を受け、感染予防に努める観点から繰り上げを決めた。利用客も趣旨を理解して、協力してほしい」と話した。(西川正志)
関連キーワード
PR情報