<新型コロナ>時短営業協力金 支給対象外 高まる不安 飲食店以外には「お願い」

2021年1月14日 07時16分
 新型コロナウイルスの感染を抑えるため、埼玉県内では飲食店だけでなく、遊興施設や運動施設などにも営業時間を短縮する動きが広がっている。ただ、業種によっては時短に応じても協力金の対象外だったり、支給されても「足りない」という声が上がるなど、不安を抱えながらの営業となっている。 (近藤統義、中里宏、久間木聡)
 緊急事態宣言の再発令を受け、二月七日までの間、営業時間を午後八時まで(酒類の提供は午後七時まで)とする県の「要請」に応じた飲食店やカラオケ店などには、一日六万円の協力金が支給される。県はパチンコ店やスポーツジムなどにも同様の時短営業を働き掛けているが、法に基づかない「お願い」のため協力金の対象外となっている。
 経済産業省は十二日、飲食店の取引先などに一時金を支給すると発表。宣言に伴う外出自粛で影響を受けた事業者も対象とする方向だが、具体的な制度の検討はこれからだ。

◆スポーツジム

 川越市を中心に総合スポーツクラブやスイミングスクールなどを運営するシンワ・スポーツ・サービス(川越市)は、夜間の外出自粛要請を受けて十二日から、スポーツクラブの営業時間を短縮し、午後八時までとした。江守哲也取締役は「感染防止対策を徹底しており、地域の人々の健康インフラとして短縮せずに続ける選択肢もあったが、今回は地域の一員として短縮を決めた」という。
 昨年の緊急事態宣言の発令時は施設を二カ月休業し、会費を免除する「特別休会制度」を設けた。江守さんは「今回の宣言を受けて特別休会の申し込みが増え始めた。この状態が続くと、新規入会にも影響が出てくるだろう」と心配する。
 県東部の別のスポーツジムは午後八時以降も営業を続けている。経営上の理由ではなく「免疫力を高める運動の機会を奪ってはいけないため」というが、担当者は「徹底した感染予防には多額の投資が必要。(協力金は)もらえるものならもらいたい」とこぼした。

◆パチンコ店

 県内のパチンコ、パチスロ店でつくる県遊技業協同組合(さいたま市)は、会員に時短営業は要請していない。担当者は「どの店も経営は非常に厳しい。営業時間を短縮するかは、それぞれの店の判断」と話す。
 「加盟店によって営業形態が異なることもあり、組合として一律に営業時間の短縮に向けて動くことは難しい。応じたいところではあるが…」と担当者。協力金については状況を見守るとした上で、業種によって差が生じないような対応を県に求めた。

◆支給されても・・

 「カラオケ館」を全国展開するB&V(東京)は八日から、県内二十店舗をはじめ一都三県で午後八時までの時短営業(一部は休業)に踏み切った。同時に「何かしなければ誰にも来てもらえなくなる」と採算を度外視し、ドリンク代六百円を除いて平日は基本料金が二時間無料となるキャンペーンも行っている。
 協力金は支給されるが十分ではないといい、担当者は「駅前など繁華街に立地している店も多く、家賃を考えれば一日六万円ではとても追いつかない」とため息をついた。

◆来月7日まで全期間 「これから協力」でも支給 

 県は13日、営業時間の短縮に応じた飲食店への協力金について、協力を始めた日から2月7日までの全期間、時短に応じた店舗に1日6万円を支給すると発表した。
 これまでは今月12日から全期間で応じた店に限定していたが、準備が間に合わなかった店もあったといい、より多くの協力を得るため弾力的な運用を決めた。 (飯田樹与)

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