朴槿恵前大統領に実刑確定、韓国最高裁が上告棄却 懲役22年…恩赦の議論が活発化か

2021年1月14日 20時44分
 【ソウル=相坂穣】韓国大法院(最高裁)は14日、大手財閥から賄賂を受けたとして収賄罪などに問われた前大統領、朴槿恵パククネ被告(68)の裁判で、懲役20年、罰金180億ウォン(約17億円)を言い渡した昨年7月の高裁判決を支持し、刑が確定した。裁判が終結し、今後は特赦による早期釈放の是非が焦点となる可能性がある。

◆親友と共謀、大手財閥サムスンから約435億ウォン受領

朴槿恵・前韓国大統領

 朴被告は親友と共謀して、大手財閥のサムスンから約435億ウォンを受け取り、情報機関の国家情報院に36億ウォンの裏金を上納させたなどとして、2017年4月に起訴された。
 18年、2審で懲役30年などが言い渡された後、最高裁が判決を破棄し、19年に高裁へ差し戻した。昨年7月の差し戻し審で高裁は職権乱用罪の一部を無罪とするなど減刑。検察は上告したが、最高裁が棄却した。朴被告は「政治的報復だ」として、一審途中から出廷拒否していた。

◆別の事件でも懲役2年確定で、合わせて実刑22年に

 朴被告は別の選挙介入事件でも懲役2年が確定しており、合わせて懲役22年の実刑となる。朴被告への贈賄罪などに問われたサムスングループ経営トップの李在鎔イジェヨン被告の差し戻し高裁判決は、18日の予定。
 韓国の大統領経験者の懲役確定は、1997年に内乱罪などで服役した全斗煥チョンドゥファン盧泰愚ノテウ氏、昨年10月に懲役17年が確定した李明博氏に続いて4人目。全、盧氏は金泳三政権が「国民統合」を掲げて特赦した。

◆文大統領は重大不正として特赦の対象外公約

 一方、文在寅ムンジェイン大統領は収賄を重大な不正として特赦の対象外にすると公約しており、現在、受刑生活を送る李氏と、朴被告の処遇は次期大統領選に向けても注目される。
 革新与党「共に民主党」代表の李洛淵イナギョン前首相は年明け、特赦を「適切な時期に申し入れる」との考えを示したが、朴氏の弾劾デモに参加した党主流派が反発。ライバルの李在明イジェミョン京畿道キョンキドウ知事は「罪に対し相応の責任を負うべきだ」と、慎重な見方を示している。
 保守系最大野党「国民の力」の朱豪英チュホヨン・国会院内代表は14日のラジオで「人道主義、国民統合の次元で大統領が決断すべきだ」と特赦を求めた。
 世論調査機関リアルメーターの11日発表の調査結果では、2人の恩赦が国民統合に「寄与しない」との回答が56.1%で、「寄与する」との回答の38.8%を大差で上回っている。

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