調布陥没周辺で原因不明の地中管ガス漏れ3件 住民不安に拍車
2021年1月16日 06時42分
東京外郭環状道路(外環道)のトンネル工事ルート上で、市道の陥没に続き、三カ所目の空洞が見つかった調布市東つつじケ丘の住宅街やその周辺で、原因不明の地中管からのガス漏れが昨年十二月以降、三件確認された。事態を重く見た東京ガスは調査の頻度を上げたが、近隣住民は「アスファルトの下で検知されずにガスが漏れているかもしれないと思うと、ぞっとする」と不安を募らせている。 (花井勝規)
最初にガス漏れが確認されたのは、昨年十二月九日。東つつじケ丘三の市道上で、東京ガスが検知器を使った調査でガス漏れを検知した。地下約一・二メートルの古いガス管の継ぎ目から漏れていることが分かり、緊急工事で復旧した。
現場は昨年十月に市道が陥没した場所から三百メートルほど南。同年八月上旬に真下を直径十六メートルのシールドマシンが通過した際、周辺の住宅から振動に対する苦情が出たほか、一部住宅に小規模なひび割れが発生していた。二回目は今月五日に同市若葉町で見つかった。
三回目は、三カ所目の空洞が見つかったのと同じ十四日。東つつじケ丘二の市道で東日本高速道路がボーリング調査をしていたところ、地中からガス臭が漂い始め、連絡を受けた東京ガスが復旧した。現場はトンネルルートから二十メートルほど東側の市道。市道の隣に立つ民家ではトンネル工事後、ガレージや外壁に無数の亀裂が見つかっている。
東京ガスは東日本高速の依頼を受け、外環道のトンネル工事ルート上でガス漏れの調査を続けている。東京ガス広報部の担当者は「原因はガス管の老朽化や振動などが考えられるが、地下のシールド工事の影響かどうかは分からない」と説明した。
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