<法律お助け隊 坂本雅弥弁護士>交際相手に時計買わされ、その後音信不通

2021年1月16日 07時02分
<お悩み> 2カ月前、出会い系サイトを通じ女性と交際を始めました。彼女が勤務する店の腕時計の購入を勧められました。50万円と高額でしたが、彼女は「買ってくれるなら一緒になりたい」と言うので買いました。代金を払う時、店長が「お幸せに」と言いましたが、以降、彼女とは音信不通。契約を取り消せますか。 (東京・男性25歳)

◆「デート商法」 返金求めて

<お答え> ご相談は恋愛感情などを利用して契約などを結ばせる悪質商法、いわゆる「デート商法」です。最近被害が多く、被害者の約半数は二十代の若者です。
 販売目的を隠して店へ誘って時計を買わせた場合は、特定商取引法の訪問販売としてクーリングオフにより解約できるかもしれません。
 また、二〇一八年、消費者契約法が改正され、デート商法による契約の取り消しが定められました(第四条三項四号)。(1)消費者が社会経験に乏しいため勧誘者に恋愛感情を抱き(2)勧誘者も自分に恋愛感情があると誤信する(3)事業者が消費者の誤信を知りながら(4)これに乗じ、契約しないと関係が破綻するなどと告げ、困惑させて契約させる−と、取り消しが認められます。
 「社会経験に乏しい」とは、年齢だけではなく、社会生活上の経験の積み重ねが、契約するかの判断を適切に行うため必要な程度に至っていないことを意味します。消費者の就労経験や他者との交友関係等の事情から総合的に判断します。相談者は現在学生で、社会経験も乏しい場合もあるかもしれません。
 また、相談者は勧誘者である女性と交際しており、女性も自分に恋愛感情があると誤信しているといえそうです。
 「買ってくれるなら一緒になりたい」との女性の言葉は、相談者が購入しないと関係が破綻すると告げたことを意味するとも考えられます。店長の「お幸せに」の言葉から、事業者もあなたの恋愛感情や誤信を知っていたといえそうです。
 よって契約の取り消しが認められるかもしれません。まず店に契約を取り消し返金を求めてみましょう。うまくいかない場合は弁護士にご相談ください。

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