耳の不自由な人も、そうでない人も 手話狂言で一緒に笑おう 23、24日 千駄ケ谷の国立能楽堂

2021年1月18日 07時18分

手話狂言を演じる劇団員=日本ろう者劇団提供

 耳の不自由な人も一緒に楽しめる演劇に取り組む「日本ろう者劇団」(品川区)が二十三、二十四の両日、渋谷区千駄ケ谷四の国立能楽堂で、創作した「手話狂言」の公演を開く。四十回目の記念の演目として、能楽師が手話で演じる能も、初めて披露される。 
 劇団は一九八○年、聴覚障害者らが「東京ろう演劇サークル」として発足させた。翌年、女優の黒柳徹子さんが理事長を務める社会福祉法人「トット基金」が設立され、所属するプロの劇団になった。
 現在、耳が不自由ではない団員一人を含め、劇団員は二十一人。創作劇や海外公演に取り組んでいる。
 手話狂言は、黒柳さんが「短い喜劇で、世界にも通じる」と狂言に目を付けて発案。狂言師の三宅右近さんの指導を受けながら、劇団員らが生み出した。
 狂言特有の動きや運び足はそのままにしながら、ゆっくりと大きい動作の手話や、間の取り方などで工夫を重ねた。狂言師らが声の出演をして、せりふを手話に合わせて話すため、耳が不自由な人も、そうでない人も一緒に楽しめる。
 八三年にイタリアで開かれた世界ろう者演劇祭典で初めて披露した。以来、毎年主催の公演を開いているほか、地方公演や海外公演もしている。文化庁芸術祭賞や内閣総理大臣表彰を受けるなど、高い評価を受けている。
 今回の公演では「太刀奪(たちばい)」や「弓矢太郎」などが演目。特別公演として、手話で演じる喜多流の能「土蜘蛛」や、黒柳さんのトークショーもある。トット基金は「ろう者の俳優たちの表現力豊かな手話を知ってほしい」としている。
 開演は両日とも午後一時半。入場券は三千〜五千五百円で発売中。申し込みはトット基金=電03(3779)0233、ファクス03(3779)0206=、ホームページから。 (宮本隆康)

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