<新型コロナ>光触媒加工の銅繊維シート 「ウイルスの不活化作用」 群馬大発のベンチャー企業開発

2021年1月18日 07時53分

銅繊維シートを使った小物を手にする板橋教授(右)と神谷教授=県庁で

 群馬大発のベンチャー企業「グッドアイ」(桐生市)は、光触媒加工を施した同社開発の銅繊維シート「GUD(グッド)シート」が新型コロナウイルスに対しても不活化作用があるとする実験結果を発表した。 (池田知之)
 光触媒は、光に当てると菌を分解したり、ウイルスを増殖できないよう「不活化」したりする作用がある材料。シートには銅箔(どうはく)で覆った化繊に、室内光などで反応する光触媒加工がされている。人体には無害。実験は、同社会長を兼務する群大大学院理工学府の板橋英之教授(環境化学)と同大大学院医学系研究科の神谷亘教授(ウイルス学)が協力して取り組んだ。
 実験では「スズでめっきした銅繊維シート」と「銅線」「GUDシート」をそれぞれ新型コロナウイルスの入った液に浸した。六十分後に採取、希釈した液を用いて培養した細胞を調べると、コロナウイルスの不活化率は、シートなどを一切入れなかった比較用の液と比較して、スズめっきシートが約20%、銅線が約40%、GUDシートが99・9%と判明。新型コロナウイルスにも効果があるとした。
 別の無害なウイルスを用いた実験も実施。ウイルスの付いた指でプラスチックとステンレス、GUDシートに触れた後、別の指で触り、その指に付いたウイルス量を計測。百二十秒後の量は、プラスチックとステンレスでは大きな変化がなかったが、GUDシートは0%になった。
 GUDシートは、公立病院の不特定多数が触れるエレベーターの行き先ボタンに貼られるなど既に活用されている。スマホやドアノブを覆うカバーなどにも応用できるという。板橋教授は「できるだけ多くの人に使ってほしい」と製品化に協力できる企業を募っている。

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