「呼びかけ届かないのはなぜ?」首相あいまいに回答 会見で指名しなかった本紙などに書面回答

2021年1月19日 21時12分
緊急事態宣言対象地域の拡大などを決定後、記者会見に臨む菅首相=13日午後、首相官邸で

緊急事態宣言対象地域の拡大などを決定後、記者会見に臨む菅首相=13日午後、首相官邸で

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 政府は19日、菅義偉首相の13日の記者会見で指名されなかった報道機関が会見後に提出した質問に書面で回答した。本紙は、首相が昨年末に「静かな年末年始」を呼びかけたのに、国民に十分届かなかったのはなぜか、と聞いた。首相は正面から答えず「国民の行動を変えていただき、何としても感染拡大を減少方向に持っていく」と強調した。(清水俊介)
 本紙が緊急事態宣言の延長や解除の見通しを示さない首相の姿勢をただしたことに、首相は「今は延長の可能性を考えるのではなく、対策を徹底し、解除できるよう取り組むことが重要」と答えた。
 首相はこれまで、会見などで宣言延長の可能性を問われても「仮定のことは控えたい」として答えていない。
 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会が示す指標の「ステージ3」は解除基準として甘いのではとの指摘に対し、首相は「分科会からも速やかに『ステージ3』まで下げるよう提言をいただいている」と答えるにとどめた。
 13日の会見は、幹事社を含めて8人が質問し、41分で終了。政府は、指名されなかった記者の質問を文書で受け付け、9社とフリーランス記者1人が提出した。

◆書面質問の回答詳報

 東京新聞の質問 首相は昨年12月25日の記者会見で、感染を抑えるため国民に「静かな年末年始」を呼びかけたが、結果は緊急事態宣言を計11都府県に出す状況となった。首相の訴えはなぜ国民に届かなかったと考えるか。
 また、約1カ月で宣言を解除するのは至難の業と指摘される中、首相は延長の可能性について「仮定の質問には答えない」と言及を避けている。国民に制約された生活をお願いするのに、見通しを示さないのは不親切ではないか。さらに、政府は解除の目安を「ステージ3」としているが、「ステージ3」は「感染急増」に当たる。基準として甘すぎないか。
 首相の回答 今回、飲食店の営業時間短縮をはじめとする強力な4つの対策を一挙に実施する。国と宣言の対象となった自治体が協力して国民の皆さんに呼びかけを続け、国民の皆さんの行動を変えていただき、何としてもこの感染拡大を減少方向にもっていく。
 その上で、今は緊急事態宣言の延長の可能性を考えるのではなく、まずは今回の4つの対策を徹底して実施していただき、1日も早く感染を減少させ、解除できるよう取り組むことが重要だと考えている。
 宣言の解除は分科会からも、解除の前提として、速やかに「ステージ3」まで下げるよう提言をいただいている。「ステージ3」となった後も減少を目指すが、まずは緊急事態宣言のレベルである「ステージ4」を早急に脱却し「ステージ3」の水準を目指していく。なお、その際に感染が減少に向かっていることが重要だと考えている。

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