新型コロナで「生きていくのが難しい」6割超 実質的な失業者へ追い込まれる女性たち

2021年1月19日 22時27分
 野村総研は19日、女性のパート・アルバイトで、統計上の失業者には含まれないが、同じような状況にある「実質的失業者」の調査結果を公表した。新型コロナウイルス禍で「生きていくのが難しい」と感じることが増えた人が6割に上るなど、急激な収入減で将来への不安が増す女性の現実が浮かび上がっている。
 調査は昨年12月、インターネットで行い、仕事が減った5150人の回答を分析し、推計した。コロナ前からの気持ちの変化を問う質問では苦しさや不安などマイナスの気持ちを感じることが「増えた」との回答が多数を占める。
 具体的には「暮らし向きが苦しい」(61・8%)、「将来の家計への不安」(78%)、「経済状況を理由とした気持ちの落ち込み」(70・6%)、「金銭的な理由で、この先生きていくのが難しい」(62・8%)など。こうした不安などが「減った」と回答した人はいずれも1%台だった。
 実質的失業者の経済状況も分析した。コロナ前の世帯年収は400万円未満の女性が58・6%を占め、自身の収入減が世帯の家計を圧迫している苦境がうかがえる。世帯の貯蓄総額は72・9%の人が減り、そのうち貯蓄総額が半分以下になった人が43・8%に上った。
 調査した総研の武田佳奈氏は「コロナ前は支援が必要ではなかった人も、実質的な失業者へと追い込まれている。現状を『見える化』して寄り添った支援が必要」と強調している。
 失業者の定義は本来、月の最終週に全く仕事をしなかった人だが、同総研はコロナの影響で「仕事量半分以下、休業手当なし」だった人を失業者に近い「実質的失業者」とみなし、こうした女性が約90万人いると推計。今回の対象者と本来の失業者を合わせた実質的な女性の失業率を5・2%とみている。(渥美龍太)

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