<新型コロナ>神奈川県内の重症者、入院患者数ともに過去最多 「即応病床」ほぼ満床

2021年1月21日 07時16分
 神奈川県は二十日、新型コロナウイルスの重症患者が十九日時点で百十二人となり、過去最多を更新したと発表した。入院患者数の九百六十一人も過去最多。入院待機者は同日時点で九十六人で、前日より十三人増えた。 (志村彰太、石原真樹)
 県によると、すぐに使える「即応病床」の利用率は重症用で96%、全体で89%とほぼ満床の状態が続く。改善に向けて病床確保を急ぐとともに、急性期患者を原則診ない療養病床の病院などに、感染者が出ても転院させず治療を続けるよう協力を求めている。ただ、ノウハウや設備に乏しい病院が感染者を受け入れると院内感染のリスクが高まることが指摘されている。
 阿南英明・県医療危機対策統括官はこの日、大学病院から小規模な病院まで公立、民間の計二百八十六病院が加盟する県病院協会の会議に出席し、「転院が本当に厳しい」と協力を依頼した。
 協会の小松幹一郎常任理事は「非常時。やらざるを得ない」と理解を示した。加盟する病院のうち感染者を受け入れていない病院に、陽性者が出ても転院せず自院で対応することや、退院基準を満たしたコロナ患者の受け入れなどの検討を呼び掛けた。
 出席者からは感染者が出た場合に備えて対策を始めたという報告もある一方で、「呼吸器の専門家がいない。院内感染で病院が倒れれば地域の医療の受け皿がなくなる」と懸念の声も出た。 (志村彰太、石原真樹)

◆川崎の聖マリ医科大病院 後遺症専門の外来開始

 聖マリアンナ医科大病院(川崎市宮前区)は十八日、倦怠感(けんたいかん)や息苦しさなど新型コロナウイルスの後遺症に特化した「感染症後外来」を始めた。初日は患者二人が医師の診察を受けた。
 感染症後外来は同病院の総合診療内科が問診を行い、症状に応じて採血やコンピューター断層撮影(CT)などの検査や漢方治療を行う。呼吸器内科や循環器内科など、十一の診療科と連携する態勢をとり、当面は一日四人まで受け入れる。
 対象は、陽性判明後二カ月以上たっても症状が続く十六歳以上。他の病院の紹介状が必要で、当面は週一回の対応になる。
 コロナの後遺症は、倦怠感や息苦しさ、味覚・嗅覚障害、頭痛や体の痛み、頭髪の脱毛、不安感や抑うつ状態などの精神疾患まで、さまざまな症状が報告されている。外来を担う土田知也助教は「後遺症に特化した外来は限られ、開設で患者さんも安心されたのではないか。困っている人を支えられるよう、必要に応じて診療体制は拡充していきたい」と述べた。 (安藤恭子)

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