<新型コロナ>逆転の「朝ラーメン」 千葉市の飲食店、開店時間前倒し 時短営業で打開策

2021年1月21日 07時18分

朝営業で提供する(手前から)塩と鰹の2種類の朝ラーメン=いずれも千葉市中央区で

 新型コロナウイルスの緊急事態宣言の再発令で、午後8時までの時短営業を要請された飲食店が打開策として、朝営業に踏み切る動きが広まっている。しめの1杯から逆転の発想で、「朝ラーメン」の提供を始めた千葉市内のラーメン店をのぞいた。 (中谷秀樹)
 千葉市中央区の「旨(うま)みこってりらーめん鐵(てつ)千葉分店」は14日から、開店時間をこれまでの午前11時から8時に前倒しし、朝食用ラーメンを提供している。
 宣言後に閉店が午後10時から8時に早まり、店長の奥山友太さん(39)は「ラーメン店にとって夜の需要は高いので大きな痛手。でも、やれることは何でも挑戦してみることにした」と説明する。昨年4月の緊急事態宣言ではテークアウトの「チャーシュー丼」を販売したが、売り上げは振るわなかった。今回、「ウーバーイーツ」など料理宅配サービスの導入も考えたが、「ラーメンは出来たてで食べてもらうのが一番なので店舗で頑張ることにした」という。通常は、背脂の濃厚スープと太麺を中心に提供しているが、朝営業はそばのように食べられる細麺で塩味と新メニューの鰹(かつお)味に絞った。
 朝営業は、まばらだが出勤前のサラリーマンなど1日10人ほど来店するという。食べ終えた同市中央区の菅原拓磨さん(28)は「サッパリでおいしかった。いつも夜に利用するが、朝ラーメンも悪くない」と話した。奥山さんは「朝営業でアルバイトの雇用時間も多少確保できるし、一見さんもいて新規開拓につながれば」と前を向く。
 朝ラーメンは静岡県などが発祥とされ、早朝の労働を終えた茶農家や漁業者らに愛された食文化。「朝ラー」として2010年代にブームとなったが、社会全体が朝方に移行するコロナ禍で新たに導入する店舗が増えているという。奥山さんは「今は採算度外視で宣言が解除された後も続けるかどうか分からないが、皆が苦しい中で何もやらないよりはましなので」と力を込めた。

「朝ラーメン」をPRする店舗入り口


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