重い吃音、家族の死去… 乗り越えてきた多くの悲劇 バイデン米大統領

2021年1月21日 19時36分
ホワイトハウスのバルコニーからジル夫人(右)と花火を見上げるバイデン米新大統領=AP

ホワイトハウスのバルコニーからジル夫人(右)と花火を見上げるバイデン米新大統領=AP

 就任時点で米史上最高齢の大統領となった。これまでの人生では、多くの悲劇と挫折を乗り越えてきた。
 「唯一の心残りはボーがいないことだ。大統領として彼を紹介したかった」。就任前日の19日、地元デラウェア州でのあいさつで、将来に期待をかけていたにもかかわらず、2015年に脳腫瘍のため死亡した長男ボー・バイデン元同州司法長官に触れ、声を詰まらせ涙を流した。
 最初の妻と当時1歳の長女も、30歳の若さで上院議員に就任する直前、交通事故で失っている。
 上院議員を36年間務め外交委員長などを歴任したが、2度の大統領選挑戦では党候補者選びの段階で惨敗続き。だが、敗れた相手だったオバマ元大統領から政治経験を買われ、副大統領となった。
 子どものころから重い吃音に苦しみ、詩の朗読などで努力し克服。現在も同じ吃音で悩む子どもたちと交流し、励ましている。
 家族を失い挫折を味わった経験を踏まえ、新型コロナで命を落とした犠牲者やその家族、差別や格差に苦しむ人々に心を寄せる。
 不安は失言癖。オバマ氏も「頭に浮かんだことをすぐ口に出してしまう」と懸念する。高齢のため健康不安も常につきまとうが、80歳に近づいた今、人生で最も重要な闘いが始まった。78歳。(金杉貴雄)

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