コロナ罰則を閣議決定 野党「補償も必要」と撤回や見直し求める

2021年1月22日 21時47分

飲食店が集中する歌舞伎町=新宿区で

 政府は22日、新型コロナウイルス対策の特別措置法や感染症法などの改正案を閣議決定して国会に提出した。感染防止策の実効性を高めるため、都道府県知事に飲食店などへの休業や営業時間短縮の命令を認め、違反した場合の罰則を盛り込んだ。緊急事態宣言の前段階でも私権制限を拡大する。与党は2月初めにも成立させたい考えで、焦点となる罰則の新設などに反対・慎重姿勢の野党と週明けから修正協議に入る。
 特措法では感染拡大を未然に防ぐためとして、緊急事態宣言の発令前でも強制力を伴う対策を講じられる「まん延防止等重点措置」を創設。知事が事業者に休業・時短営業などを命令できる規定も設け、違反した際には前科とならない行政罰である過料を科すとし、まん延防止等重点措置下で30万円以下、緊急事態宣言下で50万円以下とした。国と地方自治体には事業者らへの財政上の支援を義務付けた。

◆私権の制限、菅首相は「必要最低限」と強調

 感染症法には新型コロナ感染者への刑事罰を導入し、勧告に基づく入院を拒否したり、入院先から逃げたりすれば1年以下の懲役か100万円以下の罰金とした。厚生労働相らが医療機関に病床提供などで協力するよう勧告できる規定も新設し、正当な理由なく従わない場合は医療機関名の公表を可能とした。
 菅義偉首相は22日の参院本会議で「必要最小限の私権の制限とした上で、支援や罰則の規定を設ける」と強調した。野党は「私権制限には十分な補償が必要だ」(立憲民主党の泉健太政調会長)と主張し、罰則の撤回や見直し、まん延防止等重点措置を実施する要件の明確化などを要求している。与党は早期成立を図るため、29日から始まる見通しの法案審議に先立ち、野党との修正協議を始める。(市川千晴)

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