「殴る蹴るは日常…この世の地獄だった」 児童養護施設で虐待か、元入所者が埼玉県に通告 

2021年1月23日 11時43分
施設内で虐待を受けたと訴える男性

施設内で虐待を受けたと訴える男性

  • 施設内で虐待を受けたと訴える男性
 埼玉県北部にある児童養護施設で幹部職員から虐待を受けたとして、元入所者の男性(22)が二〇二〇年十二月二十四日、県庁で記者会見し、県に虐待の調査や改善などを求めて通告したと明らかにした。男性は他の複数の子どもへの虐待も目撃したといい、刑事告発や民事提訴も視野に入れているという。
 男性は施設に二~十八歳まで入所。男性によると、小学生のころ、幹部職員に突き飛ばされて額に傷を負ったり、正座する膝の上に足を乗せて体重をかけられたりした。
 額の傷の治療で訪れた病院では、付き添いの職員に「遊んでいて傷ができた」などと虚偽の説明をされたと主張。男性は別の入所者が蹴られたり、両耳をつかんで持ち上げられたりしているのも見たという。
 男性は「殴る蹴るは日常で、この世の地獄だった。子どもも他の職員も声を上げられない状況だった」と当時を振り返った。男性を支援する市民団体「施設内虐待を許さない会」の竹中勝美事務局長は「虐待を見抜けない行政側の責任も重い」と話した。
 施設長は取材に「通告があれば、しかるべく調査が今後入ると思うが、まだ何も分からない」と回答。県は各施設への毎年の監査で虐待の有無を確認しているが、担当者は「個別の事案については答えられない」としている。(近藤統義)

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