十代の子ども自立へ「おせっかい」 足立の児童養護施設で「ビジネス学校」

2021年1月24日 07時13分

商品づくりを学ぶ児童養護施設の子どもら=いずれも足立区で

 足立区のベビーアクセサリーメーカー「T&E JAPAN」(西新井本町一)代表の染谷(そめや)江里さん(38)が、区内の児童養護施設で暮らす十代の子どもたちの自立を支援する「足立おせっかい子育てプロジェクト」を立ち上げた。毎月二回ビジネス学校を開き、ものづくりの楽しさを伝授。区内での販売を目標に、子どもたちのアイデアを基にした手作り雑貨の開発も進めている。 (砂上麻子)
 「商品をつくる時は利用シーンや誰に使ってほしいか考えましょう」。中小企業診断士の小沼梨沙さんがアドバイスを送る。プロジェクトの一環として、十六日に区内の児童養護施設「クリスマス・ヴィレッジ」(西新井本町四)で開かれたビジネス学校。生徒たちからは、「文房具をつくりたい」「色はパステル系がいい」と、次々にアイデアが飛び出した。

児童養護施設の子どもを支援するプロジェクトを立ち上げた染谷さん

 染谷さんは二〇一二年、出産を機に乳幼児向けの手作り雑貨を企画、製造する会社を設立。数年前からは、小物を作る大人向けのワークショップも開いてきた。
 足立区の職員から「新型コロナの影響で児童養護施設では外での活動ができない。子ども向けのワークショップができないか」と相談されたのが今回のプロジェクトのきっかけ。一回だけのつもりだったが、子どもたちが施設を出た後、就職や進学で自立する必要があると知り、生きる力が身に付く長期的な支援が必要と感じた。
 プロジェクトは、手作りの品を手掛ける地域の女性ら約十人が参加し、昨年十一月にスタート。ビジネス学校のほか、小物づくりを教えるワークショップも随時実施している。
 「施設を出るまでに一つでも好きなことや自分の強みを見つけることで、理想に近い働き方ができるはず」と染谷さん。「クリスマス・ヴィレッジ」の自立支援コーディネーターの郡司公太さん(36)も「地域の人と顔見知りになれば、施設以外に心のよりどころができる」とプロジェクトに期待を寄せる。
 子どもたちのアイデアを基にした商品は、三月二十日に舎人地域学習センター(舎人一)である「とねりマルシェ」で販売する予定。染谷さんは「施設と地域の大人が一体となって子どもを見守っていきたい」と、活動を外に広げていく意義を語った。

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