初優勝の大栄翔「稽古をしっかりやった結果」 同年代や弟弟子に先を越されても一歩ずつ成長

2021年1月24日 20時34分
隠岐の海(左)を突き出しで破り、初優勝を決めた大栄翔=両国国技館で(武藤健一撮影)

隠岐の海(左)を突き出しで破り、初優勝を決めた大栄翔=両国国技館で(武藤健一撮影)

  • 隠岐の海(左)を突き出しで破り、初優勝を決めた大栄翔=両国国技館で(武藤健一撮影)
 東京都墨田区の両国国技館で開催された大相撲初場所は千秋楽の24日、埼玉県朝霞市出身で西前頭筆頭の大栄翔(27)=本名高西勇人、追手風部屋=が初優勝した。自分より後から角界入りした同じ部屋の遠藤や同年代の力士に出世で先を越されながら、地道に突き押しの相撲を磨き、同県出身者としては初めて賜杯を手に。「あんなに重いものと思ってなくてびっくり。言葉が見つからないくらいうれしい」と顔をほころばせた。
 大栄翔は名門埼玉栄高から入門し、2012年初場所で初土俵を踏んだ。一方、日本大を経て後から入門した遠藤のデビューは翌年春場所。角界では年齢に関係なく入門した順番が兄弟子・弟弟子の基準。弟弟子の遠藤はみるみる番付を上げ、全国的な人気者に。十両昇進、新入幕、初三賞、金星獲得、どれをとっても先を越された。また近畿大から16年春場所でデビューした同学年で高砂部屋の朝乃山は19年夏場所で優勝し、大関にも昇進した。
 「後から入ってきている人も先に(番付で)上がっている。悔しさみたいなものもあった」。遠藤に遅れること2年、15年秋場所で新入幕を果たすも2度十両に陥落。「稽古をするしかない」。反骨心を胸に秘めて精進してきた。
 ボソボソと小さな声で話し、自他共に認める地味な存在。幕内昇進後もなかなか懸賞を獲得できないことが話題になったことも。ウサギのように出世街道を駆け上がったライバルを尻目に着実に力を付け、部屋を引っ張る存在になった。次に狙うのは大関昇進。「稽古をしっかりやってきた結果が出た。変わらず、自分の良い相撲を取りたい」。これまでは決して速くはなかったが、歩みを止めるつもりはない。(禰宜田功)

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