「安定的な電源で意義」三菱商事や国際協力銀行など5社が回答 ベトナムに「#石炭火力発電を輸出するって本当ですか」の質問状に

2021年1月25日 18時14分
質問状への回答を公開したウェブページ画面

質問状への回答を公開したウェブページ画面

 政府が支援するベトナムでの石炭火力発電所建設計画を巡り、関係する日本企業5社に計画を疑問視する公開質問状を出した大学生らが25日、5社からの回答をインターネットで公開した。このうち三菱商事は「安定的な電力供給を切望するベトナム政府の期待に応えるため」と意義を強調した。
 計画が進むのはブンアン2(2基、計120万キロワット)。石炭火力は地球温暖化を招く二酸化炭素(CO2)の排出量が多く、新設を疑問視する投資家もいる。
 三菱商事は、経済成長を続けるベトナムは電力が不足し首都ハノイで計画停電が頻繁に起きているとしたうえで、「昼夜を問わず、安定的に稼働できる新規ベース電源の確保」を差し迫った課題に挙げた。
 融資を決めた政府系金融機関の国際協力銀行は「日越首脳会談で協力を確認してきた事業」と説明。三菱UFJ、三井住友、みずほの3大メガバンクは「個別案件の回答は控える」と具体的な言及を避けた。
 また、5社はいずれも回答で、CO2の排出削減に取り組む姿勢を示している。三菱商事は、CO2排出を抑制する技術の将来的な導入を検討していることを追記。国際協力銀行は、ベトナム政府に「石炭からガス・再生可能エネルギーへの転換」を促しているとも説明した。
 質問状を送った慶応大4年の能條桃子さん(22)は「電力不足は深刻だが、石炭火力の輸出は負の資産を残すことにならないかと悩んだ。日本政府にも、液化天然ガス(LNG)などに見直す考えはないかを尋ねたい」と語った。
 回答全文は、投稿サイト「note(ノート)」のページ「#石炭火力発電を輸出するって本当ですか」で読める。(福岡範行)

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