八王子の学校給食に北海道・苫小牧のブランド牛「北雪牛」 新型コロナで苦境の姉妹都市を支援

2021年1月26日 06時39分

北雪牛の給食を味わう子どもたち=八王子市立第四小学校で(市教委提供)

 八王子市は市内の全小中学校で、姉妹都市の北海道苫小牧市のブランド牛「北雪牛(ほくせつぎゅう)」を使った給食を提供している。新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言で外食需要が落ち込む中、苫小牧市の生産者も和牛の価格下落に苦しみ、ほとんど利益が出ていないという。東京の「姉妹」からの支援に、現地では感謝の声が上がっている。 (布施谷航、竹谷直子)
 北雪牛は脂の融点が低く、口溶けの良さが特徴。雪の結晶のようなサシが入っていることから名付けられた。だが、十一都府県に対する緊急事態宣言による需要減で、価格が三割近く低下。苫小牧市農業水産振興課の担当者は「肉の等級が二等級くらい落ちた金額」と説明する。
 こうした苦境を察した八王子市が国の補助金を活用した支援を申し出た。二月下旬まで市内百八の小中学校で、牛丼やハンバーグ、プルコギとして提供する。両市は江戸時代、八王子を拠点にした半士半農の集団「千人同心(せんにんどうしん)」が外国からの蝦夷地防衛と開墾を目的に移住した縁で、一九七三年に姉妹都市に。八王子市保健給食課の担当者は「歴史を知って助け合いの気持ちをはぐくんでほしい」と教育効果を期待する。
 これに対し、北雪牛を生産・販売する苫小牧市の有限会社エー・イー・シーの担当者は「大変ありがたい。これを機会に北雪牛の魅力を広く知ってもらいたい」と語った。
 八王子市は三月にも、千人同心が九州に遠征する際に立ち寄ったとされる愛媛県からマダイを取り寄せ、ひなまつりや卒業祝いの特別献立として給食に提供する予定。担当者は「コロナ禍で不自由な生活を過ごす子どもたちに、おいしい給食でささやかな幸せを感じてもらえれば」と話した。

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