「すべての人を包み込み、アメリカは強くなる」 トランスジェンダーの軍入隊を容認 バイデン政権が示した決意

2021年1月26日 20時34分

25日、米ホワイトハウスで、ハリス副大統領㊨の立ち会いの下、就任宣誓するオースティン国防長官㊧=AP

 【ワシントン=岩田仲弘】「米国はすべての人たちを包み込む時、国内、そして世界でより強くなる。それは軍隊も例外ではない」
 バイデン米大統領は25日、生まれた時の性別と異なる性を生きるトランスジェンダーの米軍入隊を禁止したトランプ前政権の方針を転換し、入隊を認める大統領令に署名。人事面だけでなく、安全保障政策を進める上でも多様性を重視する姿勢を打ち出した。
 バイデン氏は昨年11月の大統領選の勝利演説で「同性愛者、異性愛者、トランスジェンダー」らを含む「史上最も広範囲な連携を築いた」と強調。米メディアによると、勝利演説でトランスジェンダーに言及した大統領は歴代初めてだ。
 性的少数者の入隊を巡っては、2011年、当時のオバマ政権がレズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)に門戸を開き、トランスジェンダーに対しても16年に軍務に就くことを認めた。
 しかし、その翌年大統領に就任したトランプ氏は「医療費がかさみ、軍に混乱を引き起こす」と禁止する方針を表明。国防総省に入隊を禁じるよう大統領令で命じていた。
 トランプ前政権の方針を撤回する新たな大統領令は、発令から60日後に進展状況をバイデン氏に報告するよう命じている。ホワイトハウスでは25日、黒人として初めて国防長官に就任したオースティン氏がハリス副大統領の立ち会いの下であらためて就任を宣誓。オースティン氏は声明で「大統領の指示を全力で支える。これは正しい上に賢明なことだ」と強調した。
 人権団体「トランスジェンダーの平等を求める全米センター」のマラ・キースリング事務局長は「新大統領はトランスジェンダーの米国民が公平に、敬意を持って遇され、差別の恐怖なく生きられるよう保証するという決意をはっきり示した」と評価した。

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