「議員特権」の公用車、使用が1割以下に 東京都議会…義務のHP公表は実施されず

2021年1月27日 08時55分

都議会の議員公用車。3年前は22台あったが、現在は9台まで削減されている=都庁で(一部画像修正)

 都議会で二〇一九年度に議員公用車が使われた回数が、運用見直しを決める直前の一六年度に比べて、一割以下の百五十回と激減していたことが分かった。台数削減と使用目的の適正化に取り組んできた結果だが、見直しと同時に義務付けたホームページ(HP)上での使用状況公表は実施されていない。一層の情報公開徹底が求められる。 (小倉貞俊)
 議員公用車を巡っては、「議員特権」「使い方が不明瞭」などの批判が出ていた。一七年七月の都議選で廃止を公約に掲げた都民ファーストの会が最大会派となり、主要五会派による「議会改革検討委員会」が発足。同十二月の検討委で、見直し方針を合意した。
 方針は車両二十二台のうち、正副議長車を除く会派幹事長車、会派優先車などを廃止し、三年間で九台に削減。それまで公務ならば行き先を問わなかった使用目的を厳しくし、行き先が明らかにできる場合に限るなどとした。
 これにより、検討委発足前の一六年度に二千三百三十八回だった使用回数が、一九年度は百五十回にまで減少。会派別は自民党百十八回、公明党十九回、都民ファースト十三回だった。本年度は昨年十二月末時点で四十一回(自民三十八回、公明三回)にとどまる。自民の担当者は用途について「都や関係機関が主催する行事、会議への参加に限っている」と話す。
 都議会局によると、十三台を削減したことによる年間の経費削減効果は、車両リース代や人件費、燃料費など計六千八百万円に上った。
 一方、検討委の見直し方針は「透明性の確保を図る」ためとして、使用状況を定期的にHP上に掲載することとしていたが、まだ実施されていない。議会局の担当者は「規定通りの用途で使われていたこともあり、着手していなかった」と説明、公表作業を進めるとした。
 議会改革検討委の委員長を務める伊藤悠(ゆう)都議は使用の適正化について「過去には当選したばかりの議員が庶民感覚をなくして多用する事例もあった。都民の信頼を得るためには議員自らが特権意識を捨てる必要があり、成果は出ている」と説明。一方で、実施されていない使用状況の公表については「きちんと実施していきたい」と述べた。

関連キーワード

PR情報

東京の新着

記事一覧