空港周辺を国家戦略特区に 物流の強化へ県、政府に提案 民間の参入促進図る

2021年1月27日 07時44分

物流拠点施設が並び貨物トラックなどが行き交う成田空港周辺=成田市で

 成田空港の機能強化に関連して、空港周辺の物流拠点施設の整備など民間事業者の参入を促すため、千葉県は、成田市など9市町について、土地利用の規制緩和や外国人材登用といった規制を緩和する国家戦略特区に指定するよう政府に提案した。正式に特区に認められるまで時間を要するというが、今期限りで退任する森田健作知事の置き土産となりそうだ。 (中谷秀樹)
 他の対象地域は富里、香取、山武の各市と栄、神崎、多古、芝山、横芝光の各町。提案は大きく分けて四項目で構成される。
 (1)事業用地の確保 物流施設などの用地や空港の新たな展開候補地となる農地の取得のための法的なハードル緩和を目指す。農業振興地域整備法や農地法では、農地の転用や別の地目に変更しての売却が禁止されているため、各種法律の適用を除外できるようにする。
 (2)外国人材の活用 日本で働くことを望む外国人の在留資格「特定技能」に関して、建設業や農業、介護業など現行の十四職種のほか、九市町では「倉庫業」を追加し、物流業界で顕著化している人材不足の解消につなげる。
 (3)従業員の合理的送迎 複数の物流業者が入る「マルチテナント型物流施設」で働く従業員について、入居する企業が一括で無償送迎できるよう、法律で定める有償の旅客自動車運送事業の規定の緩和を求め、効率的な送迎と空港周辺の渋滞緩和につなげる。
 (4)農業振興 将来的な地域活性化を見すえ、農機具メーカーや種苗会社の研究開発(R&D)施設の誘致に向けた規制緩和も提案。現行の法律で農地転用が可能な農業の振興に資する施設に該当しない、農業研究開発施設の追加を求める。

自民党の二階俊博幹事長(中)に支援を求めた森田健作知事(左から2人目)=東京都千代田区の自民党本部で(県提供)

 成田空港は国際航空貨物取扱量が全国一位。年間発着枠を現在の三十万回から五十万回に増やすため、第三滑走路の整備など機能強化を進めている。森田知事は「空港内外の一体的かつ合理的な開発を図り、地域と空港の発展を好循環させたい」と期待を込め、二十五日に自民党本部(東京都千代田区)を訪れ、同党成田国際空港推進議員連盟会長の二階俊博・党幹事長に支援を要請した。

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