アジア系への差別を非難、予防策講じる大統領令 バイデン氏、トランプ氏を暗に批判

2021年1月27日 18時27分

26日、米ワシントンで、大統領令に署名するバイデン大統領(右)とハリス副大統領=AP 

 【ワシントン=岩田仲弘】バイデン米大統領は26日、アジア系米国人に対する差別や嫌がらせ、不寛容を非難し、連邦政府に予防策を講じるよう命じる大統領令に署名した。
 アジア系に対する中傷や憎悪犯罪(ヘイトクライム)は昨年、新型コロナウイルスの感染が拡大し、トランプ前大統領が中国への敵対姿勢を強めるとともに増加。被害は医療従事者まで広がった。

◆「中国ウイルス」発言が差別感情を助長と指摘

 大統領令は「差別感情は、ウイルスの発生源に関する地理的な言及を含む政治指導者の行動を通じて助長された」と指摘。トランプ氏が「中国ウイルス」などと呼んだことを暗に批判した。
 その上で「約200万人のアジア系が医療の最前線で重要な役割を果たしてきた」と強調。厚生長官や司法長官らに対し、市民の異文化適応能力を促進し、差別防止に向けた環境整備に取り組むよう求めている。
 アジア系の人権監視団体「ストップ・AAPI・ヘイト」によると、昨年に同団体に寄せられた差別被害は、全米50州のうち48州から計2808件に上った。団体幹部でアジア系の歴史に詳しいサンフランシスコ州立大のラッセル・ジャン教授は大統領令を「(米国民が)アジア系社会の懸念を認識するための重要な第一歩になる」と評価した。

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