デブリ取り出し「作戦練り直す必要」規制委の更田委員長 福島第一原発の原子炉上ぶたの超高濃度汚染

2021年1月27日 19時55分
 東京電力福島第一原発2、3号機の原子炉格納容器の上ぶたで極めて高濃度の放射能汚染が確認されたことについて、原子力規制委員会の更田ふけた豊志委員長は27日の記者会見で、事故で炉内に溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出し方針の見直しにつながる可能性があるとの認識を示した。(福岡範行)
 規制委は27日の定例会で、2号機の上ぶたに2京~4京ベクレル(京は兆の1万倍)の放射能汚染があるなどとする調査チームの中間報告書案を了承。報告書案について1月28日~2月26日、国民から意見を募ること(パブリックコメント)も決めた。集まった意見を反映し、3月中に報告書を正式決定する。
 更田氏は、2号機の上ぶたの汚染について「ほとんど燃料デブリと言っていいようなもの。遮へいも非常に難しいし、完全遠隔(作業)も簡単ではない」と指摘。格納容器のデブリは、水を満たさず作業する「気中工法」での取り出しが計画されている。格納容器を水で満たす「冠水工法」の方が放射能を遮る効果は高く、更田氏は「気中工法が可能かまで戻って、作戦を練り直す必要がある」と述べた。
 政府と東電は、2号機で格納容器側面からロボットアームを入れ、格納容器底部のデブリを少量ずつ試験的にかきだす計画。大規模に取り出す方法は未定だが、圧力容器内のデブリは「上からアクセスする工法を前提に検討」としている。
 更田氏の発言について、事故収束作業の技術支援を担う原子力損害賠償・廃炉等支援機構の広報担当者は取材に「高線量の汚染は極めて大事な情報だ。大規模な取り出し方を考える際、この情報も踏まえたい」と述べた。

◆調査分析の報告書案へ意見募る 1月28日~2月26日まで

 規制委は28日~2月26日、福島第一原発事故を分析した中間報告書案について国民から意見を募る。
 応募はインターネット、郵送、ファクスの3通り。いずれも規制委のホームページの「手続き・申請」からパブリックコメントにアクセスし、「意見募集案件」から電子政府総合窓口のページへ。ネットの場合は「意見提出フォームへ」にアクセスし、必要事項を記入し送信する。
 郵送やファクスは、電子政府総合窓口で「意見提出用紙」をダウンロード。宛先は〒106-8450 東京都港区六本木1の9の9 六本木ファーストビル 原子力規制庁東京電力福島第一原子力発電所事故対策室。ファクスは、03(5114)2188へ。

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