「コロナ疲れ」あなたは大丈夫? 相談増加…心と体のセルフケアを

2021年1月30日 06時00分
 新型コロナウイルスの感染者数の高止まりや長引く自粛生活で、感染リスクを気にする人と「コロナ慣れ」した人の意識の差から、特に気にする人の側に徒労感やいら立ちが増している。家族間でも感染対策に温度差があり関係が悪化するケースも。専門家は、ニュースに過敏にならず心身のセルフケアを取り入れるよう勧めている。(奥野斐)

◆不安感に「生活縮こまりしんどい」

 「先の見通しが立たず、いつになったら収束するのか、答えのない不安が大きい」
 埼玉県の40代女性は昨年末から、感染者急増や医療機関の逼迫ひっぱくのニュースに触れ、不安感が強まった。集中力がそがれ、好きな絵が描けない。日課の犬の散歩も人と会わないようルートを変え、顔見知りの人ともあいさつしなくなった。「生活が縮こまっている感じでしんどい」と漏らす。
 LINEなどで相談を受けているNPO法人「東京メンタルヘルス・スクエア」には、感染の不安や孤独など「コロナ疲れ」「コロナうつ」を訴える声や、「収入が減り苦しい」といった相談が寄せられている。相談の要望は1日200件に上り、今月から相談員を2倍に増やしたが、全てに対応できていないという。
 最近では、緊急事態宣言や自粛要請を受け「外に出掛ける家族が許せない」「職場でコロナが出たのに対応が不十分」と、家族や同僚らへの不満を吐露する内容も多い。

◆無力感や徒労感…コミュニケーション意識的に

 人形町メンタルクリニック(東京都中央区)の勝久寿かつひさとし院長(53)は「不安を感じやすい人と、ある程度状況に適応している人に分かれ、その差が開いている印象」と指摘。コロナ禍の長期化で「ここまで対策や我慢をしているのに」という無力感や、「今の状況がいつまで続くのか」といった徒労感も目立つという。
 勝さんによると、不眠や食事パターンの変化などの不調に気付き、腹式呼吸や軽い運動をするなどのセルフケアが大切。人との接点が少ないと気持ちが内向きになりやすいため、「自粛中でも人とどうつながり、コミュニケーションを取っていくか。電話やオンラインの交流を意識的にした方がいい」と助言する。
 気晴らしができなくなったり、日常の活動に支障が出たりする場合は医療機関の受診が必要という。

◆育児中の親へ「自分に合うケアを」

 精神疾患のある親とその子らを支援するNPO法人「ぷるすあるは」(さいたま市)は、認定NPO法人「PIECES」と共同作成した「新型コロナウイルス『からだとこころのワークブック』」をネットで無料公開し、変化に気付くサインやリラックス法を紹介。育児中の親に、1人で問題を抱えないよう呼び掛ける「ゆるっとこそだて応援ブック」も販売している。
 北野陽子代表は「人によりストレスの出方やケア方法は違う。自分に合うやり方を見つけてほしい」と話している。

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