小池色で積極支出 コロナ禍で税収4000億円減でも過去最大に迫る東京都の予算案…財政は大丈夫?

2021年1月30日 05時55分
 東京都が29日に発表した新年度予算案は、新型コロナウイルス禍で税収が大幅に落ち込む中、7兆円を超え過去最大に迫る規模となった。感染症対策や、延期された東京五輪・パラリンピックの経費がかさんだ事情はあるが、継続事業や小池百合子知事が力を入れる新規の事業で膨れた面もある。新型コロナの影響が長引けば、都財政は一層厳しい状況に追い込まれる。(岡本太)

◆減っていく貯金

 「財政状況が厳しく、バランスをとるのに大変苦労があった」。小池知事は29日の会見で語った。
 真っ先に挙げたのが都税収入の減少だ。コロナによる都内経済の悪化を受け、2021年度は前年度比で約4000億円の減収見込み。既に本年度も約1900億円減収となっている。
 頼みの柱は基金(貯金)だが、昨年からの2兆円超のコロナ対策のため、財政調整基金は8000億円近く取り崩し、約2300億円にまで目減りすることになる。都債(借金)も今回大量に発行したことで、起債依存度は前年度より5ポイント上昇して7.9%に。都主税局は税収が回復するまで「数年はかかる」とみており、コロナ禍が長引けば借金体質に陥りかねない。

◆実質削減は4%未満

 新年度予算案には国際金融都市や無電柱化、デジタル化など小池知事が推進する事業が多く並び、節約よりも積極的な歳出姿勢が目立つ。特殊事情といえるコロナ対策と東京大会関係を除けば、前年度予算からの削減額は約2900億円で、総額の4%未満だ。
 都議会の知事野党会派からは「この予算では感染がさらに拡大した時、身動きがとれない」「都議選を意識したばらまきになっていないか」などの指摘が出ている。都は2月中旬をめどにコロナ対策の医療提供体制強化の補正予算案を組むが、財源確保が足かせになる懸念が残る。

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