さいたま市 21年度当初予算案 コロナ対応に113億円

2021年1月30日 07時30分
 さいたま市は29日、2021年度当初予算案を発表した。一般会計は過去最大の6118億円(前年度比8.7%増)で、初の6000億円台に乗せた。特別、企業会計を合わせた総額は1兆557億円(同5%増)で、6年連続で増加した。 (前田朋子)
 清水勇人市長は会見で、新型コロナウイルス感染症対応が予算編成に大きく影響したとして「大変厳しいが、引き続き優先順位をつけ、コスト意識を持ちながらやっていきたい」と述べた。
 歳入で最も金額が大きい市税は、新型コロナの影響で市民税が約九十二億円減り、二千六百十七億円(同3・7%減)を見込む。借金に当たる市債は百七十七億円増(同34・7%増)の六百八十七億円。
 歳出では、私立の認可保育所・認定こども園への給付や障害福祉サービスへの支給増などで、扶助費が前年度比百三億円増の千四百二十四億円となった。
 予算案は「新型コロナウイルス感染症と自然災害への対策」「市二十周年事業」「新時代に対応した行政運営とデジタルトランスフォーメーション(DX)推進」を三本の柱と位置付け、重点配分した。コロナ関連費は約百十三億円で、うち新規はワクチン接種関連費が七十八億五千百六十五万円。防災では夏場の災害に備え、避難所になる中学校六校の体育館の空調設備増設費として千八百四十七万円を計上。整備中の市立高など四校と合わせ、全十区に空調付き避難所を整える。
 市二十周年事業では、新年度に制定予定の市民憲章と市民の日の普及啓発に六百七十万円を計上。DX推進では、行政手続きや市内企業のデジタル化推進・支援に十二億四千二百三十万円を盛り込んだ。
 市税の減収と扶助費の増加により、貯金に当たる財政調整基金からは前年度比十六億円(14・5%)増で過去最大の百二十六億円を繰り入れる。二一年度末の残高見込みは五十六億円。本年度末の残高見込みも六十億円だったが、決算後に百八十二億円まで回復する見通し。

◆「送迎保育ステーション」開設準備 待機児童解消へ 子育て支援

 さいたま市は昨年四月時点の待機児童数が三百八十七人で全国最多だったことを受け、保育所に入れない三〜五歳児を幼稚園で受け入れる「送迎保育ステーション」事業を始める。新年度は準備に着手し、二〇二二年四月の運用開始を目指す。
 利用者は駅近くに設置されるステーションに集まり、受け入れ先の幼稚園との送迎は各園のバスで行う。早朝や夕方以降といった幼稚園の開園時間外は、ステーションで委託業者が保育する。ステーションは一時預かり保育施設としての活用も想定している。
 新年度は浦和と大宮の両駅近くの二カ所でステーションの開設準備を進める。大宮は市の子育て支援複合施設「のびのびプラザ大宮」内の一時保育室を活用予定。当初予算に千五百六十万円を盛り込み、浦和の物件選定や改修費、両施設の備品購入などに充てる。定員は大宮が六十人、浦和は三十人を見込む。
 このほか子育て関連事業としては、幼保無償化後も負担が残る私立幼稚園の入園料の補助費として、一億二千二百八十二万円を計上した。
 学校教育関連では、オンライン授業用に児童・生徒に一人一台配備したタブレット端末を家庭で使うため、就学援助を受けている世帯に通信費として年額一万二千円を支給する。およそ五千五百世帯分の六千五百七十七万円を盛り込んだ。 (前田朋子)

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