<新型コロナ>神奈川県内の「即応病床」使用率80%で逼迫続く 感染者数は減少傾向

2021年1月31日 07時18分
 新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の期間は、三十一日で残り一週間を迎える。神奈川県内の一日当たりの感染者数は、宣言前よりかなり減ったが、依然として一日四百人近い感染者数が続いている。すぐに使える「即応病床」の使用率は80%台と逼迫(ひっぱく)。予定通りに宣言を解除できるか厳しい状況だ。 (志村彰太)
 感染者数が再び増加し始めた昨年十一月、県は県内の病院にさらなる病床確保を求める「医療アラート」を出し、同十二月七日からは横浜、川崎両市の飲食店などに県独自の時短営業を要請した。しかし、想定通りに病床は増えず、感染者の増加も止まらず、緊急事態宣言を受けて、県は時短営業要請の範囲を県内全域に広げた。
 ウイルスの潜伏期間などから効果が表れるめどは二週間とされる。一日当たりの感染者数は二十五日に三百人台に減少。黒岩祐治知事は「宣言の効果が出ている」とする。宣言期間の当初は「一月二十七日には病床がいっぱいになる」との予測を発表していたが撤回。知事は二十六日の定例記者会見で「予測が外れてほっとしている」と述べた。
 とはいえ、感染状況を示す七指標のうち、五つは「ステージ4」(爆発的感染拡大)のまま。宣言解除の目安は「ステージ3」(感染急増)相当とされ、国の諮問委員会では「ステージ2(感染漸増)の方向に向かっていると確認できなければ、解除すべきではない」とも指摘されている。
 県内の「3」の基準は一日当たり感染者数三百三十人未満、入院患者七百七十八人(うち重症九十五人)未満。「2」はそれぞれ百九十七人未満、三百十一人(同三十八人)未満で、道のりは遠い。知事は二十九日、「新規感染者は激減したが、まだ十分ではない。もう少し様子を見たい」と宣言解除の見通しに慎重な考えを示した。
 県によると、感染者は症状が出て一〜二週間後に悪化して入院することが多く、新規感染者数の増減は遅れて病床の空き状況に影響する。重症者数は百人超で推移するなど病床使用率は依然高く、入院待機者も解消していない。県は二十六日、受け入れ可能な「最大確保病床」数を千九百三十九床から千五百五十五床に下方修正し、病床拡大の余地は少ない。
 宣言解除の可否は、二月初めにも判断されるとみられる。知事は「延長されれば時短営業が続く可能性がある」とする。改正が見込まれる特措法と感染症法では、時短営業や入院を拒否した場合に罰則が設けられる。知事は「罰則を発動しなくてよいよう、強く(時短営業などを)お願いする」と言い、「これまで実効性を保証するものがなかった」と罰則導入を評価する。宣言が延長されれば、さらなる我慢を強いられる恐れがある。

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