罰則の判断あいまいのまま…コロナ関連法改正案、課題残して衆院通過

2021年2月1日 20時42分
 新型コロナウイルス対策の関連法改正案は29日、当初の政府案に盛り込まれた刑事罰を外すなどの修正をした上で、衆院本会議に緊急上程され、自民、立憲民主、公明、日本維新の会の各党の賛成多数で可決した。共産、国民民主両党は反対した。刑事罰は前科とならない行政罰に変更されたが、罰則適用の可否を判断する線引きが不明確なままなど、課題も残る。

新型コロナ特措法と感染症法の改正案を与党などの賛成多数で修正可決した衆院内閣委員会


 本会議に先立つ衆院内閣委員会では、改正案に基づく休業要請に応じた事業者への十分な財政支援などを政府に求める付帯決議を、自民、立民、公明、国民各党の賛成多数で採択した。共産、維新は反対した。改正案は要請に応じた事業者への財政支援を義務付けたが、政府は事業規模を踏まえた給付には否定的だ。

◆知事による休業などの強制は認めず

 内閣委では、西村康稔経済再生担当相が緊急事態宣言前でも私権制限を可能とする「まん延防止等重点措置」の実施要件について、感染状況が2番目に深刻な「ステージ3での適用を想定している」と説明。ステージ2でも該当する場合があると指摘した。
 重点措置を実施しても、都道府県知事が、事業者に対する休業や、全面的な外出自粛の要請などの厳しい私権制限を行うことは認めないと明言した。
 西村氏は、事業者への財政支援を求めた付帯決議を尊重する意向を表明したが「何千万円も売り上げがある店舗に税金で手当てするのか」と、事業規模に応じた給付には否定的だった。

◆入院拒否の「正当な理由」に「わかりやすい基準を」

 田村憲久厚生労働相は、患者が入院を拒否しても行政罰が適用されない例として、子育てや介護の必要性がある場合を挙げた。罰則の対象とならない「正当な理由」については、法成立後に「分かりやすい基準を示したい」と語った。
 衆院本会議では、国民民主党の浅野哲氏が「私権制限を創設する重要な法改正にもかかわらず、衆院の審議が実質1日というのは全く不十分」と批判した。改正案は参院で2日に審議入りし、3日にも成立する見通し。(山口哲人)

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