<山崎まゆみのようこそ!バリアフリー温泉>旅の計画 宿選び編 確認したい湯船の形

2021年2月2日 10時54分
 緊急事態宣言が続いてますので、今回もバリアフリー温泉の旅の実践編です。前回のテーマは、連れていきたい人の「身体の状態」を正確に把握することでしたので、それを踏まえて今回は宿選びのコツを記します。
 よく「旅館に泊まれたが、温泉には入れなかった」という話を聞きます。宿のホームページの「バリアフリールームがある」という表記だけで予約するのではなく、連れていきたい人が入れるお風呂があるかどうか見定めることが重要です。

<1>静岡県熱海温泉後楽園ホテルの大浴場

 まず家の中では歩けて、長距離の移動のみ車いすを利用する人なら、大浴場に浴場専用車いす(シャワーチェアー)=写真<1>=がある宿がおすすめです。高齢者が大浴場に入りたいと希望しても、床が滑りやすいので断念されることが多いそうです。その点、浴場内をシャワーチェアーで移動できれば臆することはありません。
 日常の移動でも車いすが必要な人なら、貸切風呂か客室にお風呂がある宿の方が良いでしょう。実際、バリアフリー温泉を利用する人の大半はこれらを使います。家族が入浴介助を行う場合に、プライベート空間なら異性でも入浴介助ができるからです。娘がお父さんをお風呂に入れてあげられるのです。
 予約の際には湯船の形も確認しましょう。床の上に湯船が乗っているスタイルで、さらに湯船の縁が腰かけられるくらいの幅や広さですと、入浴介助がしやすいです=同<2>。

<2>神奈川県湯河原温泉おんやど惠の別邸和室露天風呂

 足腰が弱っている高齢者にとっては、屈伸することなく湯船の縁に一度腰を下ろし、足を移動させて、温泉に入れる湯船がいいのです。湯船の縁から滑り下りていくとそのまま温泉に入れる“滑り台風お風呂”もあります=同<3>。車いすを横付けして乗り換えるだけで、電動で入浴できるリフト付きのお風呂もあります=同<4>。

<3>山形県小野川温泉登府屋旅館の貸切風呂「廿四孝(にじゅうしこう」

<4>長野県浅間温泉ホテル玉之湯の貸切展望個室風呂「はるの湯」

 家族で入浴介助する場合は、入浴介助される人がとっさにつかみやすいように、入浴介助者はTシャツなどぬれてもいい服を着ましょう。肌と肌の触れあいはとても滑りやすく、注意が必要です。
 浴場の床にタオルなどを敷いておくと、転倒防止にもなります。Tシャツは持参するものの、タオルなどは宿が貸し出してくれると助かりますよね。予約の際に必ず相談してください。
 家族での入浴介助が難しい場合は、専門の入浴介助サービスを外注できる宿を選びましょう。
 (温泉エッセイスト)

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