北京冬季五輪まで1年 高まるコロナ懸念も中国は開催に自信、会場整備進む 

2021年2月4日 06時00分
 【北京=坪井千隼】新型コロナウイルスの感染拡大で今年夏の東京五輪の開催が危ぶまれる中、北京冬季五輪も開幕まで4日であと1年となる。競技施設や選手村の建設が進むが、テスト大会が中止になるなどコロナ禍の影響が懸念材料に。大会の成否を占う材料として、関係者は東京五輪の行方にも注目する。
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 「選手が最もいい成績を出せるよう、最新技術で温度を厳密管理する」。今年1月22日、外国メディアに公開された北京市中心部のスピードスケート会場「国家スピードスケート館」。責任者の武暁南さんは誇らしげに語った。昨年末に完成したばかりで観客席は1万2000人を収容可能。リンクは400メートルで製氷作業が1月から始まった。

完成したばかりの国家スピードスケート館のリンク=いずれも1月22日、坪井千隼撮影

 大会は北京中心部と郊外の延慶えんけい区、北京に隣接する河北省張家口ちょうかこう市が舞台で、会場の整備が着々と進む。スノーボードなどのビッグエアの会場は北京市内の鉄鋼工場の跡地に新設。延慶や張家口ではスキーやスノーボードの会場が整備されている。

◆「東京五輪を参考に」コロナ対策に注視

 経費削減のため既存施設を利用するケースも。2008年夏季五輪の水泳会場だった「国家水泳センター」(通称・水立方)は、カーリング会場に改装された。選手村も建設中で、五輪に続くパラリンピックでも使用するため、選手の部屋はバリアフリー仕様。北京、張家口を結ぶ高速鉄道も19年12月に開通した。

外国メディアに公開された、北京で建設中の冬季五輪・パラリンピックの選手村

 コロナ禍への懸念は徐々に高まっているが、中国政府は開催に自信を見せる。習近平国家主席は1月18、19日、競技会場を視察し関係者らを激励。「(五輪は)国家の一大事業であり、何としてでも無事開催することが、国際社会に対する責任だ」と、国家の威信をかけて大会を成功させる決意を述べた。
 ただ世界的な感染拡大の影響で、今季に開催予定だったスキーやスケートのテスト大会が相次いで中止に。感染を抑制してきた中国でも今年に入り河北省などで感染が再拡大している。
 大会組織委員会は東京五輪の行方に関心を強める。中止や延期になれば、北京冬季五輪の予定通りの開催にも黄信号がともりかねないからだ。組織委は東京の関係者と連絡を取って情報交換したといい、スタッフの一人は「東京五輪のコロナ対策を参考にしたい。ぜひ予定通り実施し、成功してほしい」と話した。

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