森発言で都に苦情・抗議相次ぐ 小池知事、「絶句」と問題視もトーンダウン

2021年2月5日 22時07分

報道陣の質問に答える小池知事=5日午前、新宿区の東京都庁で

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)の女性蔑視発言への批判が広がる中、開催都市の東京都には苦情や抗議の電話が相次いだ。道案内をする都市ボランティア辞退の申し出も出始めた。男女平等を掲げる五輪の理念に反した発言への余波が続く。(原昌志、岡本太、小倉貞俊)
 都オリンピック・パラリンピック準備局によると、4日朝から5日夕までに433件の苦情や抗議の電話があった。メールも109件あった。「時代遅れの発言だ」「開催都市として恥ずかしい」などのほか、「五輪開催を応援していたのに何ということだ」と落胆する人もいたという。

◆担当者「トイレに立てないほど」

 担当者は「朝からお怒りの電話が鳴りっぱなしでトイレにも立てないほど」といい、「通常業務が全然できない。これから準備が本格化する時期なのだが…」と疲れた様子で話した。
 この日はたまたま都議会のオリンピック・パラリンピック推進対策特別委員会も開催。委員からは「差別的な思いが普段からあるからだ」(公明党)、「東京の国際的な信用を失墜させた」(都民ファーストの会)などと苦言が相次いだ。
 小池百合子知事は午前の登庁時、報道陣の取材に「私自身も絶句したし、あってはならない発言だった」と問題視。「今、大きな事態に直面している」と影響への懸念を示した。
 一方、午後に開かれた定例会見ではトーンダウン。会見前に森会長から「本当に申し訳ない。発言は心底、撤回する」との謝罪の電話があったと明らかにし、森会長の適格性を問われても「誰がふさわしいかは組織委の判断も必要。都としては安全で安心な大会を開催できるよう粛々と準備を進めていくことに尽きる」と明言を避けた。

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