<食卓ものがたり>食感ざくざく 黒い雷神 チョコ菓子(愛知県豊橋市)

2021年2月6日 07時20分

ざくざくとした食感で人気のチョコ菓子「ブラックサンダー」=愛知県豊橋市で

 ココアクッキーとビスケットをまぜて作った四角いバーが規則正しく並ぶ。一斉にチョコレートの滝をくぐらせ、余分に付いたチョコを風で飛ばせば完成だ。
 有楽製菓(東京都小平市)の看板商品「ブラックサンダー」は、愛知県豊橋市の豊橋夢工場で一日七十万本ほど生産される。形の悪いものを除く作業以外は、全て自動化。「黒い雷神」と書かれたおなじみの袋をまとい、一気に機械の外へ出てくる様子は壮観だ。
 ざくざくと食べ応えのある食感が売り。一九九四年に豊橋工場の社員が発案した。商品名は「子どもたちに楽しんでほしい」と、戦隊ヒーローのような響きを意識したという。
 最初は鳴かず飛ばず。一年で生産を終えた。しかし、なぜか九州の一部で熱狂的なファンを得て、九六年に販売を再開。その後、二〇〇八年の北京五輪で二つの銀メダルを取った内村航平選手=当時(19)=が好きなお菓子に挙げたのを機に、人気が爆発した。今は年間二億本を出荷する。製法やボリューム感は発売当初とほぼ同じだ。河合辰信社長(38)は「いつも変わらないおいしさ、安心感を大事にしている」と話す。
 一本三十円。安さを武器に、一三年からはバレンタインデーに合わせ「一目で義理とわかるチョコ」をうたって注目を浴びてきた。しかし、男女平等や虚礼廃止が進み、近年、義理チョコ文化は下火だ。今年は、コロナ禍で人と会う機会も減っている。
 そうした中、同社は今年一月、「義理チョコを煽(あお)りすぎました」という反省を自社のホームページに掲載した。チョコを配るのが義務のようになっている風潮に一石を投じるのが狙いという。河合社長は「コロナ禍を機に、性別も関係なく、チョコを通じてコミュニケーションの輪が広がる自由なバレンタインデーにしていきたい」と夢見る。
 文・写真 植木創太

◆買う

 豊橋夢工場に併設する直営店では、その時々に販売しているブラックサンダーシリーズと関連商品30種類ほどを買うことができる=写真。
 中には、京都限定の宇治抹茶味、北海道限定でホワイトチョコレートを使った「白いブラックサンダー」など地域限定品も。同店によると、1番人気は食パンに載せて焼くトースト専用ブラックサンダー(直営店では130円)という。
 直営店はJR東海道線の新所原(しんじょはら)駅から南へ約2キロ。営業時間は午前10時〜午後5時。年末年始とお盆期間は休み。(問)同社=電0532(35)6620

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