廃線の碓氷峠越え、復活 旧JR信越線 横川−軽井沢間 運転シミュレーターが延伸

2021年2月12日 07時58分

廃線区間を復活させたEF63運転シミュレーター。前面映像は新たに再現された軽井沢駅構内=安中市で

 群馬、長野県境で一九九七年九月に廃線になった旧JR信越線横川(安中市)−軽井沢駅(長野県)間の碓氷峠越えが、電車の運転シミュレーターで「復活」した。横川駅に隣接する碓氷峠鉄道文化むら(同市松井田町)のEF63形電気機関車シミュレーターが「延伸」して軽井沢まで開通し、沿線風景がリアルに再現された。コロナ禍で厳しい経営状況は続くが、関係者は「実車運転席で峠越えを体験してほしい」と呼び掛ける。 (石井宏昌)
 シミュレーターはEF63運転席で速度やブレーキを操作する。運転席前の画面に当時の沿線風景をCGで再現した映像が映し出され、操作に合わせて映像や計器が変化。線路を進む振動や操作に伴う音も再現され、機関士気分を楽しめる。
 EF63は急傾斜の碓氷峠専用で、軽井沢へ向かう上り勾配では列車最後部から押し上げるように進んだ。シミュレーターは軽井沢へ向かう行程(下り線)になる。昨年六月にリニューアルされた従来のコースは横川駅から途中の熊ノ平まで約六キロを再現した。新たに軽井沢駅までを加え、廃線区間約十一キロが復活した。
 実車は十七分要したが、シミュレーターではトンネルの一部を短縮し、十三分。軽井沢では長野新幹線の工事中の光景や構内に並ぶEF63もCGで再現した。利用はこれまで通り一回千円でチャージ用ICカードを売店で購入する。
 現行のCGは夏の風景だが、今秋には季節ごとの沿線風景に切り替え可能にする予定で、紅葉の峠を進む運転も楽しめそう。二〇二二年度には軽井沢から横川駅へ峠を下る行程(上り線)を加え、往復の運転ができるようにする考えだ。
 施設を運営する碓氷峠交流記念財団の中島吉久理事長は「廃線から二十三年余り経過したが、当時の峠の沿線風景を楽しんでほしい」と話す。入園料は中学生以上五百円、小学生三百円。火曜休館。問い合わせは鉄道文化むら=電027(380)4163=へ。

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