【全文】森喜朗会長が辞任表明、女性蔑視発言は「解釈の仕方」「意図的な報道あった」

2021年2月12日 17時08分
森喜朗会長(Tokyo 2020公式ライブ配信より)

森喜朗会長(Tokyo 2020公式ライブ配信より)

 そして2020年にはアテネで採火式が行われまして、遠藤(利明)会長代行など始め、みなさんがご出席をいただきました。ちょうど採火式の火をいただいて日本側に渡された時だと思いますが、コロナでEUから厳しい措置が出されました。その後の3月18日に、私たちはその火をいただきに行く予定でしたが、向こうに行くと2週間帰れなくなるとかいろんな制限がありました。したがって飛行機だけ飛ばそうと。返してくれますねということで、8名の職員が向こうに残っておりまして、日本側にいただいたトーチ、聖火を大事にホテルで確保していた。これがとてもよかったので、もしあの騒ぎで聖火が日本に入らないと、今日はたしてどうなっていたのか。来るのか来ないのか危ぶまれたかもしれません。幸い3月のたしか19日でしたか、日本に入ってきまして、それからJOCのオリンピックハウスで大事に点検をしてきました。
 多くの方の関心が深いし、総務省の当時の高市大臣の提案もあり、オリンピックのリレーが届かないようなところに見ていただく陳列をしたらどうかと、その予算も総務省の予算を使って結構ですとのことだったので、その計画をつくり、たしか今、福岡県あたりかなと思いますが。どこにいっても、たった松明が1つあるだけで3千人、4千人が集まって来られて大変なにぎわい。多くの人たちが、特に子どもを中心に、アテネの火に関心があったということで、こうしたこともオリンピックへの前章として大変意義ある行事だったかと思います。

◆「女性蔑視」は解釈の仕方、意図的な報道あった

 そしてコロナ対策ということで、第一段を政府にとりまとめていただきましたが、結局そのためにわれわれの想像もつかないような、1年延期するということ、これは当時の安倍総理の発案で、IOCとの間で合意を得たわけであります。したがってその1年、計画しましたのも半年になりました。私どもとしては、あくまでオリンピック、パラリンピックを開催するという強い方針で、今、準備を進めていた矢先でありまして、そういう中で会長である私が余計なことを申し上げたのか、まあこれは解釈の仕方だと思うんですけれども、そういうとまた悪口を書かれますけれども、私は当時そういうものを言ったわけじゃないんだが、多少意図的な報道があったんだろうと思いますけれども。まあ女性蔑視だと、そう言われまして。

◆女性はなかなかお話しにならない

 私はこの組織委員会に入ってから、女性の皆さんをできるだけたたえてきましたし、男性よりも余計、女性の皆さんに発言していただけるように絶えず勧めてきました。皆さんはなかなかお手を上げてお話しにならない時がたくさんありましたけれども、あえてお名前まで申し上げて「谷本さんどうですか」とか言ってお誘いをして、女性の皆さんに本当によく話をしていただいたと思っております。
 まず冒頭にですね、私がオリンピック、パラリンピック一緒にやるぞということになった以上、ご記憶あろうかと思いますが、ロンドンでのオリンピックの後の優勝者のパレード、その後リオで行われました優勝者のパレード、いずれもオリパラが一体でパレードをやるべきだということを主張いたしまして、従来と違うことなので抵抗もかなりございましたけれども、大成功いたしました。それから各種目においてIOCから示されていた指針である1対1、5対5と言いましょうか、女性と男性の比率をできるだけ同じくしようということで、ほとんどの競技団体にお願いして、ほぼ完璧な仕上がりができたなと思っております。

◆バッハ会長から「大変称賛いただいた」

 そういうふうに私自身は女性を蔑視するとかいう気持ちは毛頭ありませんし、これまでもオリンピック、パラリンピック、障害のある人、ない人、みんな同じだよということで、すべて同じように扱って議論して参りました。そういう意味で、この一言でこういうふうになったということは、私自身の不注意もあったのかもしれませんが、まあ長い83年の歴史の中で本当に情けないことを言ったもんだなと思って、皆さんに大変ご迷惑をおかけしたことになりました。
 昨日、(IOCの)バッハ会長とコーツ(副会長)さん、私と武藤(敏郎・組織委事務総長)さんとで電話会談を1時間ちょっといたしました。バッハさんからも大変、労いの言葉をいただきましたし、「よくここまでしっかりやってくれた、これはまさに東京2020の大きな成果だ」ということで、大変称賛もいただきました。ぜひこの後、遅滞のないように運営していただけたらと思いました。私がいる限りご迷惑をかけるということになったんでは、今までにやって参りました努力がまったく無になってしまいます。

◆老害「きわめて不愉快」

 したがって、だれかが老害、老害と言いましたけれども、年寄りが下がれというのはどうもいい言葉じゃないんで、子どもたちに対するいろんな言葉がございますけれども、老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきているわけですから、老人が悪いかのような表現をされることも、きわめて不愉快な話であります。しかし、そんな愚痴を言ってもしょうがないことでありますので、この際、この組織委員会、約8年になりますから、小学校をちょうど1年間留年になりましたので、ちょうど小学校を終わったような感じでありまして、そこで後半の中学校の方の仕上げを新しい会長にリーダーシップをとってやっていただいた方がいいだろうという思いをいたしまして、本日をもちまして会長を辞することをあらためて正式に皆さまに表明をいたしまして、どうぞご了承をたまわれればと思います。
 今日はせっかくお集まりいただいた会合でありますから、いくつかご相談いただくこともございますが、最後には後継者の選定をどうするかも事務総長からお取り計らいがあると思いますが、どうぞ皆さんの率直なご意見をいただいて、この会が意味のある会であったと。また私にとりましても会長としての理事会、評議委員会、最後の会として心に残るように、そういう運営をお願いできればと思います。本当に皆さんありがとうございました。
 今日は都議の皆さんもいらっしゃいますが、東京都の大きな仕事がオリンピック、パラリンピック、それを組織委員会が担当してここまで進めてきたわけです。都民の皆さん、国民の皆さん、また東京都、国、政府多くの皆さんの協力があってここまでこれました。スポーツ団体の皆さんにも本当に大きな力をいただきました。皆様方に心からおわびを申し上げて、そしてお礼を申し上げて、私の命ある限り、日本のスポーツ振興のためにさらに研鑽をしていきたい、そんなふうに考えております。どうぞ今日の会合をよろしくお願い申し上げて、おわびを兼ねてお願いを申し上げた次第です。ありがとうございました。
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