トランプ前大統領「史上最悪の魔女狩りの続き」弾劾裁判で無罪に 共和党7人が造反し賛成票

2021年2月15日 10時40分
米ワシントンの連邦議会議事堂で、警官隊を押しのけようとするトランプ前大統領の支持者ら=1月6日(AP=共同)

米ワシントンの連邦議会議事堂で、警官隊を押しのけようとするトランプ前大統領の支持者ら=1月6日(AP=共同)

 【ワシントン=金杉貴雄】米連邦議会襲撃を巡る弾劾裁判で米上院は13日、襲撃を扇動したとして訴追された共和党のトランプ前大統領に無罪の評決を下した。全100人の議員のうち民主党の50人と共和党の7人が有罪票を投じ半数を上回ったが、有罪に必要な3分の2に達しなかった。トランプ氏は大統領として史上初めて2回目の弾劾訴追を受けたが、米民主主義を揺るがした事件の罪を認定するまでには至らなかった。
 評決では共和党議員43人が無罪票を投じた。有罪評決に必要な3分の2(67票)には共和党50人のうち17人が賛成に回る必要があったが、有罪には10票足りなかった。
 共和党上院トップのマコネル院内総務は無罪票を投じた評決後、「1月6日の議会襲撃は恥ずべきことで、人々は(大統領選の結果が盗まれたとの)うそを与えられて行った。トランプ氏が襲撃の扇動について実質的で道義的な責任があることは疑いがない」と指摘したが、「退任した大統領を弾劾することは憲法上できない」と主張した。
 これに対し民主党のペロシ下院議長は、トランプ氏を無罪としたことを「最も不名誉な出来事の1つとして米国の歴史に刻まれるだろう」と批判した。
 一方、トランプ氏は「弾劾裁判は米史上最悪の魔女狩りの続きだ」と強調。「米国を再び偉大にする取り組みはまだ始まったばかりだ。素晴らしい旅を続ける」との声明を出した。
 トランプ氏の支持者らが1月6日に米議会を襲撃し警察官を含む5人が死亡した事件を受け、下院はトランプ氏を1月20日の退任前に弾劾訴追。2月9日から始まった上院の弾劾裁判はわずか5日で終わった。
 トランプ氏は事件直前の集会で数千人の支持者に対し、大統領選で不正が行われたと主張。「死に物狂いで闘わない限り、国がなくなる」などと訴え、バイデン大統領の選挙勝利を確認する手続きをしていた連邦議会に向かうように呼び掛けていた。

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