伝言板に「XYZ」 土屋武之さん

2020年1月28日 02時00分
 果たして相手は時間通り、約束の場所に現れるのか? 携帯電話が登場するまでの待ち合わせは、スリリングなものだった。もし遅刻した時などは、頼りになったのは駅の改札口などに置かれた伝言板だけ。さまざまな人間模様がチョークで描かれていたものだ。
 北条司の漫画「シティーハンター」の連載が始まったのは1985年だ。ボディーガード、探偵、殺しなどを請け負うスイーパー、冴羽〓(さえばりょう)へ依頼するには、国鉄新宿駅の伝言板に「XYZ」と書けばいい。そのため漫画、そしてテレビアニメが大ヒットすると、XYZという落書きがやたらと目立つようになってしまった。
 しかしその後、まずポケットベル、続いて携帯、スマートフォンと個人が持つモバイル機器が普及するにつれて伝言板の利用者は少なくなり、多くの駅では撤去された。けれども、意外に首都圏でも一部の駅にはいまだに残っている。情報を得て存在が確認できたのが、東京メトロ日比谷線八丁堀駅や、新京成電鉄松戸駅=写真=など。さすがに使う人はほとんどいないようだが、2019年には新作アニメ映画、さらには実写版映画が公開されたため、落書きの方も復活したかもしれない。
※〓は、僚のにんべんがけものへん

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