震源深く、津波被害はなし 福島県沖地震で専門家「大震災から10年たっても注意を」

2021年2月15日 10時52分
コース脇の崖が崩れたサーキット場「エビスサーキット」=福島県二本松市で

コース脇の崖が崩れたサーキット場「エビスサーキット」=福島県二本松市で

 東日本大震災の余震とみられる13日深夜の福島県沖の地震は、震源が55キロと深く、被害を伴うような津波は起きなかった。だが、同じ福島県沖で2016年11月に起きたマグニチュード(M)7・4、震源の深さ25キロの余震では、気象庁の予測を上回る1・4メートルの津波を仙台港で観測している。専門家は「10年たっても、強い地震や津波への注意を怠らないでほしい」と呼び掛ける。
 今回の余震のメカニズムは、西北西と東南東から押された岩盤が上下にずれ動いた「逆断層」型。気象庁は発生直後に「若干の海面変動が予想されるが、被害の心配はない」と発表し、石巻港(宮城県)で最大20センチの津波を観測した。
 静岡大防災総合センターの吉田明夫客員教授は「津波を起こすのは、海底が大きく盛り上がったり沈んだりする地殻変動。今回は震源が深く、陸側のプレートの下に沈み込む太平洋プレート内部の地震なので、海底の地殻変動は大きくなかっただろう」と説明する。
 M9・0の超巨大地震だった本震は、プレート同士の境界面がずれ動き、陸側のプレートが海底ごと跳ね上がって海水を持ち上げ、10メートルを超す巨大な津波を沿岸各地にもたらした。
 吉田さんは東日本大震災の余震活動を、当初から「少なくとも10年は続く」とみてきた。「今も(超巨大地震の)影響が後を引いている。M9の震源域より北側の青森沖や、南側の房総半島沖を含め、今後も地震活動に注意が必要だ」と話している。(宇佐見昭彦) 

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