群馬県・山本一太知事「行政罰の過料は要請の実効性に必要」改正コロナ関連法 本紙アンケート回答

2021年2月15日 18時42分

山本一太・群馬県知事

 新型コロナウイルス対応の改正関連法の施行を前に、本紙が群馬県の山本一太知事に行ったアンケートの質問と回答は以下の通り。
Q1 法改正により命令違反者に行政罰の過料を科すことができるようになります。対策の実効性を高める効果が期待される一方、保健所などの負担増を懸念する声もあります。知事は13日の施行後、「感染症法」と「特措法」それぞれの罰則を積極的に使う考えはありますか。理由も教えてください。罰則の運用で懸念することがあれば教えてください。
A1 「特措法」に関して、行政罰の過料を科すことは、営業時間短縮・休業要請の実効性をもたせるためには必要な措置と考えられる。国から運用に関する詳細が示された時点で内容を確認し、「緊急事態宣言」下、または、「まん延防止等重点措置」下となった場合には、感染拡大防止のため、必要に応じて、丁寧な手続きのもとで運用していきたい。「感染症法」に関しては、現状で、積極的に過料を科すことは考えていない。本県においては、これまで、入院勧告に従っていただけなかった事例はあるが、「入院措置」に至った事例はない。加えて、積極的疫学的調査に関しても、協力してもらえなかった事例もあるが、現状では、医療提供の遅れなどの大きな支障は発生していないものと捉えている。また、感染者の差別を助長しない、行政と患者との信頼関係を維持するためにも、運用に関しては慎重に行っていかなければならないと考えている。
Q2 政府は罰則導入について全国知事会からの要望だと説明してきました。特措法と感染症法の運用について、知事はこれまでのコロナ対応で罰則を設ける必要性を感じていましたか。保健所など現場から要望がありましたか。感染症法については刑事罰と行政罰、どちらが適当だったと考えますか。
A2 「特措法」に関して、前回の緊急事態宣言下において、休業要請に応じていただけない方々への対応に苦慮した。このため、営業時間短縮・休業要請における罰則の導入は、以前から必要であると考えていた。なお、本県では、令和2年5月末に、県独自の「特別措置法の改正案」を西村経済再生担当大臣に提出し、実効性の確保を求めていたところである。「感染症法」に関して、現場からの要望は特になかったが、これまでの保健所の疫学調査等において、協力をいただけない等、苦慮するケースもあった。もちろん、県民に寄り添って、信頼関係を構築しながら調査を進めていくのが基本であるが、市中感染の広がりを抑えるため、罰則の導入による一定の「抑止効果」もあると考えており、今回の法改正の趣旨は歓迎したい。なお、前科のつく刑事罰よりは、行政上の処分である行政罰が適当と考えられる。
Q3 改正法には事業者への国・地方自治体の財政支援の義務規定が盛り込まれました。国による現行の財政支援は十分だと考えますか。国会で野党が主張している事業者の規模に応じた支援に変更するなど、財政支援について国に対する要望はありますか。
A3 飲食店等への営業時間短縮要請の実効性を高めつつ、経済への影響を抑えるためには、飲食店だけでなくその「関連事業者」まで含め、影響を受ける事業者について幅広く支援の対象とすることが望ましい。緊急事態宣言の対象区域では、飲食店関連事業者への支援は国が行う見込みであるが、対象区域外の自治体でも、緊急事態宣言を回避するため、特措法に基づく同様の要請を行う場合、地方創生臨時交付金の「協力要請推進枠」(国8割負担)により、関連事業者への支援ができるよう、国に求めているところである。また、外出自粛要請の影響を受ける事業者は、さらに広範囲に及ぶことから、国において持続化給付金や家賃支援給付金のような、減収に対する一定の支援を継続して実施していただくほか、事業者間の公平感を担保するためにも、その規模に応じた支援等についても検討いただきたい。
Q4 今後のコロナ対策で政府に望むことがあれば、教えてください。
A4 未曽有の危機にあって、国も自治体も、前例のない対応を強いられており、どんなことをやっても批判されるという難しい局面にある。こうした中でも、国は全力で対策に取り組んでいる。その点を高く評価しており、今後も国との連携を密にしていきたいと考えている。今後に向けては、国と地方自治体のさらなる連携、役割分担の明確化が非常に重要であると考えている。Q2のとおり、本県では、5月末に、県独自の「新型コロナ特措法改正案」を作成し、西村経済再生担当大臣に提出した。この改正案では、役割分担の明確化についても触れている。例えば、「緊急事態宣言の解除」に関しては、地域の実情を踏まえた出口戦略を可能とするため、「知事への意見聴取手続き」を法定化すべきだと考えている。こうした地域の意見も十分に踏まえ、特措法の改正がなされ、国と地方自治体との役割の明確化が、さらに進むものと期待している。
※他都県のアンケート回答はこちら

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