「原発国民投票」実現したら…賛成?反対? 「国民の選択」描く映画 来月公開

2021年2月16日 07時19分

映画「国民の選択」の一場面

 二〇一一年三月の東京電力福島第一原発事故から十年の節目に、原発の危険性に警鐘を鳴らす映画「国民の選択」が三月五日から東京都渋谷区のアップリンク渋谷で公開される。脚本も手がけた宮本正樹監督(47)は「福島の事故が風化する中、原発推進派が息を吹き返している。悲劇を繰り返さないために自分で学び、考えてほしい」と訴える。 (佐藤圭)
 舞台は、原発が立地するある町。原発に関する憲法改正案が国会で発議され、国民投票が実施されることに。推進派の町会議員は家族に「原発賛成」を強要するものの、娘に反対され、原発で働く息子も賛否の間で揺れ動く−。

宮本正樹監督

 原発問題をテーマにした住民投票は一九九六年の新潟県巻町(現新潟市)などで例はあるが、国民投票は過去に一度もない。しかも改憲論議の中心は九条だ。現実味のある住民投票ではなく、実現困難な「原発国民投票」という設定にしたのは「原発で事故が起きれば、放射能の影響は日本全体に及ぶ」(宮本監督)との危機感からだ。
 宮本監督は一四年、自らの体験をもとに「共依存」を題材にした「共に歩く」で商業映画デビュー。「第九条」(一六年)では憲法について若者が激論を交わす姿を描いた。
 宮本監督は「改憲を推進した安倍政権は終わったが、改憲派はあきらめていない。映画を通じ、改憲や国民投票への関心も高めていきたい」と話している。
 上映は三月十八日まで。問い合わせはユナイテッドエンタテインメント=電03(5309)2570=へ。

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