「間違った条例解釈」 川崎市内で活発化 保守系団体の街宣内容 市が指摘、市民に啓発へ

2021年2月19日 07時15分

差別禁止条例に基づく市の取り組みが報告された協議会=市役所で

 川崎市内で保守系団体による街宣が活発化し地域に不安が広がっている問題で、市は十七日、市の「差別のない人権尊重のまちづくり条例」を巡る街宣内容について「間違った解釈、間違った考え方は適当でない」として、市民への啓発に努める方針を示した。 (安藤恭子)
 同日夜に開かれた「市人権尊重のまちづくり推進協議会」で明らかにした。
 協議会では人権施策推進基本計画の見直しに関する審議の後、ヘイトスピーチに全国で初めて刑事罰を設けた同条例に基づく市の取り組み状況を報告。出席した委員が「北朝鮮や韓国の悪口を言ったら、日本人に罰金を科す憲法違反の条例」などと同条例を評する街宣の内容に触れて「すさまじい差別が背景にあってできた条例なのに、市民として大変にショック。誤った宣伝への対策はとれないか」とただした。
 これに対し、市人権・男女共同参画室の担当者が「今年に入ってからの街宣活動の内容について、ネットに上がっているもので確認できる」と説明。条例を間違えて解釈していると指摘した上で、市ホームページなどで啓発に努めたいとした。会長の建石真公子法政大教授は「市民に誤解がないよう、人権の保護が果たされるように、お願いしたい」と求めた。
 問題を巡っては、在日コリアンへの差別をあおる街宣活動が続いているとして今月、市民団体が市に迅速な対応を求める声明を提出。福田紀彦市長が十六日の会見で「条例を理解されていないか、あえて間違えているのか、間違った情報を発言されているのは遺憾だ」と述べていた。
 協議会ではこのほか、条例に基づき市がツイッター社に昨年十月に行った、市民への差別投稿の削除要請二件のうち、「日本に寄生して日本を滅ぼす者として、日本から排除する」という趣旨の投稿一件について、二月に入り同社が削除に応じたことも報告された。

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