柳家権太楼 来月、明治座で一席 明るく景気のいい話を

2021年2月19日 08時01分
 軽妙な語りで爆笑を誘う人気落語家、柳家権太楼(74)=写真=が三月二十八日、東京・明治座での「大江戸寄席と花街のおどり」(東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京主催)に出演する。「伝統にふれる。東京に感動する」をテーマに、伝統芸能を気軽に楽しんでもらおうという企画で今回で十回目。
 過去三回出演し、今回が四回目となるが、コロナ禍という状況がこれまでと違う。権太楼は「客席は50%、ソーシャルディスタンスということで爆笑落語はできない」と話しながらも、出し物は「お客さまが分かりやすいネタ」を考えているという。具体的には「お金がもうかるネタ。聴いている人がもうかった気になる話」で、時節柄、明るく景気のいい話を披露する予定だ。
 昨年来、あらゆる分野がコロナ禍に見舞われているが、落語界も打撃を受けている。例年だと年間六百ほどの高座をつとめるが、昨年は三分の二の仕事がなくなり、高座に上がっても“寂しい客席”のこともあったという。
 仕事がない時は「本を読んだり、孫と遊んだり。ほかは何もしてませんでした」と明かし、「より動物になろうと思った」とも話す。「食べるだけのお金があればいい」と、余計な稼ぎはしない生き方を考えた。
 コロナ禍で無観客配信も行われているが、「スタジオ録音の落語を聴いて面白いと思ったことはない。落語はお客さま全員が参加した芸能」というのが持論だ。「三波春夫さんの歌に『知らぬ同士が小皿たたいてチャンチキおけさ』とありますが、お互い信頼しているから肩組んで、歌って笑って騒げる。(コロナ禍が収束して)早くそういう文化が戻れば」と願う。
 コロナ収束の見通しは立っていないが、「やるからには感染防止対策に万全を期して、来て良かったと思ってもらえるようつとめます」。
 当日は、第一部「大江戸寄席」が坂本雅幸(和太鼓)、鏡味味千代(太神楽)、権太楼(落語)。第二部「花街のおどり」では、赤坂、浅草、神楽坂、新橋、向島、芳町(よしちょう)の東京六花街の芸者衆が勢ぞろいして、花柳界の芸能を披露する。 (山岸利行)

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