<法律お助け隊 滝沢香弁護士>セクハラ対応 派遣先に訴えたい

2021年2月20日 07時11分
<お悩み> 派遣社員です。派遣先の職場で、交際相手の有無を聞かれたり、容姿の話をされたりして不快です。懇親会もセクハラ発言がエスカレートするので参加したくありません。でも派遣先の上司は「付き合いが悪い人と仕事をしたくない」と言うので断れません。何か対応策はありませんか。(埼玉・女性32歳)

◆必要措置 講じる義務あり

<お答え> 男女雇用機会均等法は、職場で性的な言動が行われ、労働者が、それへの対応で解雇や減給といった労働条件で不利益を受けたり、就業環境が害され能力を発揮できなかったりすることを、セクシュアルハラスメント(セクハラ)と定義。これを防ぐため、雇用管理上の必要措置を事業主に義務づけています。あなたが不快に感じた交際相手や容姿に関する言動はセクハラです。
 事業主が取るべき措置について、厚生労働省が指針を出しています。(1)事業主の方針を明確化し、就業規則や研修などで周知・啓発(2)相談窓口の設置など相談・苦情への適切な対応(3)速やかな事実確認と、セクハラが生じた時の謝罪、配転、再発防止など迅速な対応(4)被害の申し出などを理由とした不利益な取り扱いの禁止−などです。
 派遣労働者が被害に遭った場合には、労働契約の当事者である派遣元も、派遣先に対応改善などを求める責任があります。
 派遣労働者と労働契約を直接結んでいない派遣先にも、均等法の規定は適用されます。派遣先は派遣労働者が働く職場でのセクハラ防止のため、必要な措置を講じる必要があります(労働者派遣法四七条の二)。
 派遣労働者は、派遣元に派遣先への対応を求められるだけでなく、派遣先の相談窓口も利用できます。相談したことを理由に、派遣先への派遣を打ち切ると、指針で禁じられた不利益な取り扱いに当たります。
 ほかにも、派遣先の都道府県労働局へ調停を申請することもできます。派遣先の相談窓口を利用することに不安があれば、まず弁護士に相談をなさってみてはいかがでしょうか。

関連キーワード

PR情報

悩みの小部屋の新着

記事一覧