次世代移動サービス(MaaS) 地域の足、未来へスイスイ 土浦市で実証実験

2021年2月20日 07時41分

自転車道で電動キックスケーターを走らせるスタッフ=土浦市真鍋で

 クルマを持たなくてもOK−。「MaaS(マース)」と呼ばれる次世代移動サービスの実証実験が土浦市で始まっている。電動キックスケーターや自動運転ロボットを地域住民らが体験し、観光客の周遊促進や持続可能な地域公共交通のあり方を検証する。 (林容史)
 MaaSは「Mobility as a Service(モビリティー・アズ・ア・サービス)」の略称。海外では、複数の交通手段を一つのアプリで利用できるサービスが開発されており、日本でも各地で実証実験が広がる。
 土浦市での実証実験を担うのは、同市や関東鉄道、土浦商工会議所、筑波大都市計測実験室、県など十三団体でつくる「つちうらMaaS推進協議会」。国土交通省の「日本版MaaS推進・支援事業」に選定され、準備を進めてきた。
 具体的には、(1)自転車道での電動キックスケーターの走行(2)一人乗り自動運転ロボットの走行(3)スマホアプリで市内の店舗やバスがキャッシュレスで利用できるサービス(4)ビッグデータや人工知能(AI)を活用したコミュニティーバスの運行−の四つの実験を三月十二日まで展開する。
 今月十八日には、電動キックスケーターの走行実験が、同市真鍋の関鉄本社脇の自転車道「つくば霞ケ浦りんりんロード」で実施された。電池とモーターが搭載された電動キックスケーターは、バス停や駅からの手軽な移動手段として注目されている。
 実験では、電動キックスケーターを製造販売するキントーン(常総市)が提供したモデルを使用。全長一・〇八メートル、高さ一・一四メートル、重さは十二キロほどで折り畳めば片手で持ち運べる。四〜五時間の充電で約二十キロ走行可能だ。
 要件を満たせば原動機付き自転車として公道を走行できるが、自転車道の走行は認められていない。実験では、通行止めにした約四百メートルの区間で、歩行者や自転車とのすれ違い、追い越し時の安全性を確認した。
 協議会事務局が置かれている関鉄の菊地良輔内部統制・企画担当課長は「既存の公共交通機関だけでは地域の問題は解決できない。観光推進や公共交通の利用促進につなげたい」と実験の意義を強調する。

関連キーワード


おすすめ情報