<新型コロナ>遠隔授業…友人と会えず疎遠 千葉市の女子大生が1年振り返る

2021年2月21日 07時11分

パソコンで大学とのやり取りをするA子さん=千葉市で

 新型コロナウイルスの感染拡大が始まって一年。大学生も大きな影響を受けている。オンライン授業の導入などで、学業や友人関係など思い描いたキャンパスライフが遠ざかった。千葉市在住の女子大学生が激動を振り返った。 (中谷秀樹)
 東京都内にある私立大学二年生のA子さん(20)=仮名=は新型コロナの心配が広がった昨年一月、当時一年生の学年末試験をごく普通にキャンパスで受けた。「当時はコロナがこんなに大変になると思わなかった」。初めてコロナ禍を実感したのは冬休みの二月下旬、大ファンの人気アイドルグループ「乃木坂46」のコンサートが目的で、会場の名古屋市に遠出する予定だったが、感染の広がりで世間の自粛ムードが強まっていた。「危険だし、我慢を学んでほしい」と母親が猛反対。入手困難のチケットで気持ちは揺れたが、直前に鑑賞を断念した。「ギリギリまで行くと言い張り、諦めた時は悔しくて大泣きした。今は正しい判断と思っている」と振り返る。
 四月に二年生に上がると、学生生活は一変した。対面授業から、自宅でパソコンに向き合う遠隔授業が主流になった。米グーグルの授業運営アプリ「グーグルクラスルーム」、ビデオ会議システム「ズーム」を活用。「メークに手間する必要がないし、通学時間もなくなった」と合理性を感じた。その一方で、「講義によっては提示された課題の提出だけで、顔も声も分からない教授も存在した。生の授業と違い、人柄に触れられない物足りなさもある」と打ち明ける。また、レストランの接客アルバイトも来店客が減り、当日に勤務キャンセルや早退になるなど、経済面や生活リズムも不安定になった。
 周りに休学や退学する学生はいなかったが、友人とは疎遠になった。宮城県出身の親友は、新学期が始まっても下宿先の学生寮に戻らず実家に残ったまま遠隔授業で単位取得し、この一年を終えたという。A子さんは、大学行事をサポートする学生組織に所属し、活動の一環で一年生から悩みを聞き取る機会もあった。「なかなか友人が増えない」との言葉を聞き、「慣れない新入生は、私たちよりつらい思いをしている」と痛感した。
 春からは三年生。「遠隔授業のデメリットを言う友人もいるが、私は今の感染状況で元に戻るのは不安。友人と会えば皆でご飯も食べるしマスクも外す。一緒に暮らす祖母を感染させたくない」。キャンパスが学生で活気づく日は戻ってくるのだろうか。

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