菅首相長男の接待官僚は計13人に 一夜で1人7万4000円超も 武田総務相「行政、歪められてない」

2021年2月22日 21時40分

22日、衆院予算委に臨む菅首相(右)と麻生財務相


 菅義偉首相の長男・正剛氏が勤める放送事業会社「東北新社」による接待問題で、総務省は22日、既に判明している幹部4人に加え、職員8人も接待を受けていたと公表した。これとは別に、山田真貴子内閣広報官が総務審議官時代に接待を受けていたことも明らかにした。計13人の接待回数は、2016年7月から昨年12月にかけて延べ39回。放送事業の許認可権を持つ同省に対し、東北新社側が接待攻勢を行っていた実態がより明白になった。(井上峻輔、上野実輝彦)
 同省は、このうち11人を国家公務員倫理規程で禁じる「利害関係者」からの接待などに該当すると判断して処分する方針。24日に調査結果を人事院の国家公務員倫理審査会に報告する。課長級の1人は利害関係がないとして対象外。山田氏は特別職の国家公務員のため、同省の処分対象からは外れる見通し。
 首相は22日の衆院予算委員会で「長男が関係し、結果として公務員が倫理規程に違反する行為をしたことは大変申し訳なく思う」と謝罪した。

◆会計時は東北新社が全額支払い

 総務省はこれまでの国会答弁で、幹部4人が延べ12回の接待を受けたとしていたが、会社側への聞き取りなどの結果、参加者や回数が大幅に増えた。幹部4人の接待回数も延べ19回とした。
 接待は懇親会や忘年会の名目で行われ、21回は正剛氏も出席。正剛氏らは接待を受けることが禁じられる国家公務員倫理規程上の「利害関係者」に当たるが、同日の予算委で谷脇康彦総務審議官ら接待を受けた幹部は、正剛氏らについて「利害関係者との認識はなかった」と釈明した。
 一連の接待での1人あたりの単価は5000~2万円台が多かった。山田氏が受けた接待の単価は7万4000円超と高額だった。谷脇氏は4度の接待の単価と土産代などの合計が約11万8000円。一連の接待は、会計時は東北新社が全額を支払ったが、費用は自己負担したと主張している参加者もおり、同省が精査している。

◆官房長官「国家公務員倫理法に違反する」

 武田良太総務相は予算委で「行政がゆがめられたという事実は全くない」と強調。同省の原邦彰官房長は、正剛氏が調査に対し「放送業界全体の事情に関する話はあったと思うが、不適切な働き掛けや行政をゆがめる行為は行っていない」と述べていると説明した。
 加藤勝信官房長官は22日の記者会見で、山田氏が受けた接待について「国家公務員倫理法に違反する」と説明。今後の処遇に関しては「他の関係者に対する公務員倫理審査会の結果などを見ながら対応していく」と述べた。

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