東日本大震災10年を前に 被災地の旭市長所感「今一番心配しているのは風化」

2021年2月23日 07時07分
 旭市の明智忠直市長は二十二日の記者会見で、東日本大震災から十年となるのを前に、「今一番心配しているのは震災当時のことが風化されること」などと所感を述べた。市内の海岸には震災当日に大津波が押し寄せ、飯岡地区で十六人の死者(関連死含む)・行方不明者が出るなど大きな被害を受けている。
 今年三月十一日に予定される追悼式は、昨年までのような県との合同開催が決まっていない。最終的に中止になった昨年もギリギリまで決まらなかったという。「コロナ禍もあるのだろうが、被災地にとっては悔しい状況。市は震災から十年の節目には、どんな状況になろうともやろうと決めていた。風化させないため十一年目以降もやっていきたい」と強調した。
 復興計画については「津波避難道路でまだ三、四年かかるものがあるが、百三十くらい立てた事業のほとんどが完成した」とする一方、飯岡地区の現状に触れて「津波で流され、更地になった住宅地は30%くらいまで新しく建った状況で、本当に復興したのかと言えば人によって見方が違うと思う。人口も少し減っている。にぎわいをもう少し出せればいいと思っている」と課題を挙げた。
 国や県に対しては、「県は一昨年の台風被害で財政調整基金がなくなるほど大盤振る舞いで支援したが、東日本大震災の時はそんなには支援してもらえず腹立たしい思いがある。震災は東北地方が中心だったから、国も県も旭市なんか全然眼中になかった気がする」と率直に述べた。 (小沢伸介)

関連キーワード

PR情報

千葉の新着

記事一覧