<新型コロナ>茨城県独自宣言の前倒し解除「店もお客も振り回された」 飲食店に歓迎と戸惑いの声

2021年2月23日 07時10分

「夜はお客さんの入りを見計らいながら営業する」と話す「トラットリアリョウゴク」の中丸正史さん=筑西市丙で

 茨城県独自の緊急事態宣言が前倒しで解除されることに対し、夜間の営業自粛を求められていた飲食店の間では歓迎と戸惑いの声が交錯した。
 「いきなりやっちゃだめと言われ、今度は急に明日から開けていい、と。店もお客も振り回された」
 つくば市竹園のミュージック&カフェバー「ウッドストック」の株木一店長(37)は釈然としない思いを口にする。
 午後八時、客に閉店を知らせると、県の要請に従わずに営業を続ける店に流れていた。二十三日から通常通り翌午前三時まで営業するつもりだ。ただ、客が戻るのか見当が付かず「当面、ランチ営業も続ける」。
 筑西市の下館駅近くでイタリア料理店「トラットリアリョウゴク」を経営する中丸正史さん(39)も「急に解除するといわれても…」と困惑する。
 政府の緊急事態宣言が初めて出された昨春以降、午後八時までの夜間の営業はほぼ予約のみ。食材の仕入れやアルバイト勤務のシフトは、今月末まで営業自粛の前提で計画していた。
 仮に午後十時までの通常営業を再開しても、歓送迎会などの利用は当面は見通せない。解除後は客の入りを見計らいながら午後八時まで営業するという。
 昨春の緊急事態宣言に合わせて夜間営業をやめたという筑西市玉戸のそば店「そば処おはやし」の経営者大林泉さん(67)は「今後も夜の営業はしないつもり」と言い放つ。
 昨年の四月と七月の売上高は前年同月の四分の一ほどで常連客も離れた。それまでは夫婦二人、ほぼ無休で切り盛りしてきた。年齢もあり、今後は昼間のみで営業する。「店自体は今後も長く続けたいからね」
 JR土浦駅にほど近い居酒屋「夢舎(むしゃ)」の黒沢一業店長(47)は「本当に良かった」とマスク越しに笑顔を見せる。宣言後、始めたランチがブログに取り上げられるなどして人気になった。
 しかし、夜の営業は日に二、三組の状態、系列の店舗の休業も続く。急な宣言解除に準備は整わないが、「ワクチン接種も始まり、第三波で新型コロナが終わってほしい」と願う。 (林容史、出来田敬司)

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