「クラス分け」有効期限切れた伊藤智也選手 感染リスク冒して海外遠征も<東京パラ大会まで半年>

2021年2月24日 06時00分
 陸上で代表に内定している伊藤智也選手は、2020年末にクラスの有効期限が切れ、再審査を受けないと今夏の東京パラに出られなくなった。中枢神経系の難病の多発性硬化症で体調管理には人一倍気を使うが、感染のリスクを冒して海外遠征を考えざるを得ない。

◆過去3大会に出場 金メダル獲得したベテランも

 アテネ、北京、ロンドンのパラリンピック3大会に出場し、金メダルも獲得したベテラン。一度引退したが、東京大会を目指して復帰。19年世界選手権で男子400メートル(車いすT52)など3種目に出場して表彰台に立ち、内定をつかんだ。

2019年世界選手権でメダルを獲得して笑顔の伊藤智也選手

 コロナ禍では、病気に悪影響を与えかねない感染を恐れ、国内外を問わず大会への出場を控えてきた。自粛期間後の夏は地元の三重で練習。「大会を想定して目標タイムを設定し、トレーニングはできていた」と話す。

◆「今はリスクを避けたい」が4月に北京へ遠征

 昨年11月に病気の大きな再発があり、1カ月間練習ができなかった。ステロイド投与の対症療法で治したが左手の感覚障害が重くなり、車いすをこぐ際、目視しないと手の位置が分からなくなった。

感染が拡大した昨年4月、三重の自宅でトレーニングする伊藤智也選手=三重県鈴鹿市の自宅で(本人提供)

 「今はリスクを避けたい」。感染症が流行しやすい冬場は自宅で筋力トレーニングなどに励む。本番までにクラス分けを実施する国内大会はなく、4月下旬に北京への遠征を予定する。クラス分けが中止にならないか。自身の体調はどうか。不安は尽きない。世界的な渡航制限の中、救済措置を打ち出さないIPCの方針に「過酷すぎる」と率直な思いをぶつける。(神谷円香)

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