例年なら世界のレベル 体験できるのに… 大会中止で海外勢の「速さ」「強さ」へ技磨けず<東京パラ大会まで半年>

2021年2月24日 06時00分
 例年は世界のレベルを体感する大会の風景が一変した。6、7日に千葉県で開かれたゴールボールのジャパンパラ大会。コロナ禍で外国チームの招待を見送った代わりに、日本代表の強化選手で構成した男女各2チームや国内男子のクラブチームが参加した。日本代表にとっては久しぶりの大会だっただけに、選手たちは「緊張感を得られた」と口をそろえた。

◆「海外選手のボールを受けられず不安要素」

 一方、他国との対戦は、女子は昨年3月が最後。男子にいたっては2019年12月までさかのぼる。体格に勝る海外勢の速くて強いボールへの対応は、日本選手相手ではなかなか磨けない。東京パラリンピックで2大会ぶりの金メダルを狙う女子の天摩由貴(マイテック)は「海外選手のボールを受けられないのは少なからず不安要素」と吐露する。市川喬一男女総監督は、東京大会の延期決定前に発表した内定選手の入れ替えを検討しており、「今後メンバーが決まってから、どう強化していくか」と頭を悩ませる。

ゴールボールのジャパンパラ大会で、男子のクラブチーム(手前)と対戦する女子日本代表Aチーム㊤とBチーム㊦=千葉ポートアリーナで

 パラの選手は感染時の重症化リスクや移動の負担から、五輪の選手と比べると海外遠征のハードルが概して高い。コロナ禍で国際大会が開催されているのは、四大大会がある車いすテニスなどのごく一部の競技だけだ。
 車いすラグビーは感染拡大以降、国際大会が皆無。リオデジャネイロ・パラリンピックで銅メダルを取った池崎大輔(三菱商事)は「影響はありあり。自分たちの力を評価できない部分もある」と焦りをにじませる。過去の映像や対戦経験を頼りに頭と体にイメージを植え付けて、大会再開を待つしかない。
 ボッチャは6月まで国際大会が中止。国内でも内定選手が出場する大会はなく、東京が「ぶっつけ本番」になる可能性もある。リオ大会銀メダリストの広瀬隆喜(西尾レントオール)は「試合勘は欲しいところだが、調整できる技術は持っている。それを信じて挑む」。ライバルの手の内が分からないのは「お互いさま」と受け止める。(中川耕平、兼村優希、高橋淳)

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