<コロナ下の大学生日記>(1)社会の輪をバイトで実感 加藤夏衣さん

2021年2月24日 06時46分

自宅学習が続く加藤夏衣さん=横浜市で

 コロナ下では、何かと不自由な状況が続いています。安らぎとなっているのはアルバイトの時間です。
 私は大学一年生の秋から駅員のアルバイトをしています。ホームの掃除や車いすの乗客の介助など業務内容は多岐にわたります。
 二〇二〇年四月、緊急事態宣言が発令され、それまで週三〜四日だった勤務数を週一日程度に減らしました。若者は感染しても無症状が多いという情報があり、自分が無意識に感染を広げてしまうのではないか、と不安になったためです。
 実家暮らしなので生活はできますが、家計の足しに毎月家に入れていた一万円を渡せなくなりました。親に対して申し訳ない気持ちが膨らみました。大学の講義は全てオンラインになり、所属するボランティア団体の活動も無くなりました。一日、自宅にいます。日々が淡々と過ぎていきます。世界から自分だけが取り残されていく感覚でした。
 そんなとき、バイト先の年の近い社員さんにコロナ禍でたまっていた悩みを、打ち明けてみました。二度目の宣言が発令されたころです。「最初の宣言とは違って利用客が多いね」という雑談の延長だったと思います。テレワークが推奨されているはずなのに、宣言前と変わらないほど、人がごった返す瞬間がありました。
 その社員さんはどんな悩みも親身になって聞いてくれました。心が軽くなる気がしました。次に話しかけるタイミングがあれば、あれをこれを聞いてもらおうと考えるようになりました。積極的にコミュニケーションを重ねる事で、業務上の問題が発生した際にも周囲に頼れるようになりました。もちろん、感染拡大防止のため三密を避けた必要最低限の会話です。それが自分は社会の輪の中にいるのだと実感させてくれました。 (専修大文学部三年・加藤夏衣)

 新型コロナウイルス流行は、大学生たちの日常を大きく様変わりさせている。対面授業や部活動は制限され、キャンパスにはほとんど通えない。就職活動でもリアルな企業説明会は中止が相次ぎ、オンラインが主流になっている。誰も経験したことがないキャンパスライフを手探りで歩む学生たちは、長引くコロナ下に何を思い、どんな日々を送っているのか。川崎市多摩区の専修大学文学部人文・ジャーナリスト学科の学生たちのリポートを、不定期で連載します。

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